5時帰宅部

「上手な働き方」と「上手な遊び方」について考え、実践し、発信していくブログ。 将来的に、仕事と遊びの区別なく生きていくのが目標。

「全部確認して。」と言われたら、何も確認しなくて良い?

ある日、先輩が僕に書類を渡してこう言った。

「確認して。」

初めて依頼された仕事で、「確認して」としか言われなかったので大いに戸惑った。

「何を確認すればいいですか?」

「うーん、全部。」

先輩はそう言って、自分の机へと戻っていった。

全部?どういうこと?

頭の中は、はてなで埋め尽くされた。

確認してと言われても、確認事項なんていくつもある。

 

・データの抽出に漏れがないか

・データベースと書類に記載されたデータに齟齬はないか

・誤字・脱字はないか

・英訳は合っているか

・記載内容に矛盾はないか など

 

僕は先輩のところへ行って、もう一度聞いた。

「すみません。確認事項っていくつもあると思うんですけど、何を確認すればいいですか?」

「うーん、そう言われてもなあ。いつもそちらのチームに確認してもらってるんだけど。とりあえず全部確認してくれるかな。」

先輩は何が聞きたいの?という顔をしている。

僕は、とりあえず自分の机に戻って、確認すべきであろう項目をいくつか挙げてみた。

それをもって、改めて先輩に質問した。

「確認事項って、こんな感じでいいですか?」

先輩からは、「うーん」と歯切れが悪い返事しか返ってこない。

僕は机の上に積まれた書類を前に、途方に暮れてしまった。

 

依頼した人自身が、その仕事の目的を理解していない。

 

この事例で何が問題かというと、依頼した人自身が、その仕事の目的を理解していないことだ。

ただ、手順に沿って仕事を進めているだけで、何のために確認するのか、何をどう確認するのかが全く考慮されていなかった。

仕事が完全に形骸化していたと言える。

 

目的を明確にしないとそもそも仕事が始められない。

 

本来、その書類を確認する仕事にも目的があったはずだ。

例えば「ダブルチェックによって、○○のようなミスを検出すること」という具合だ。

先輩は、この目的を把握していなかったから、「全部確認して」という漠然とした言葉しか持たなかったのだと思う。

目的を明確にしないと、そもそも仕事は始められない。

なぜなら、目的によって手段が変わってくるからだ。

例えば、「確認」といってもデータの抽出漏れを確認するのか、誤字・脱字を確認するのかで、やる作業は大きく変わってくる。

 

仕事の目的を考えるのは、当たり前だけど、依頼する側。

 

今回の事例では、僕が確認事項を挙げ、その後確認作業にとりかかった。

つまり、依頼された側が、仕事の目的を想像して作業にとりかかったのだ。

非常に馬鹿げているが、実際、会社では依頼した人がその仕事の目的を理解していないケースが意外と多い。

仕事の目的を考えるべきは、当たり前だけど、依頼する側だ。

漠然とした依頼を受けた場合は、依頼主にもう一度、仕事の目的を訊ねるのがよいと思う。

 

仕事の目的を明確にするメリット。

 

目的を共有していない場合、依頼主のやって欲しかった仕事と違うものが出来上がる場合があるだろう。

その場合、一からやり直しをしなければいけない可能性もでてくる。

そうすると、時間を大幅にロスすることになる。

仕事の目的を明確にしておけば、作業に取り掛かるまでに、あれこれ悩まずに済むし、依頼主のやって欲しい仕事と、出来上がった仕事に大きな相違が生じることは少ない。

よってムダな時間を生みださずに済む。

仮に、目的が無いのだとしたら、その仕事はやらなくて良い可能性が高い。