こんにちは。
今回は、登山初心者の方におすすめの本を紹介していきます。
山に行く前に読んでおけば、登山に必要な基本的知識が得られて、より安全で快適な登山になると思います。
また、見るだけで自然の中へ出かけたくなる雑誌や山選びの参考になりそうなコース資料も紹介します。
登山初心者におすすめの本
「縦走登山 (ヤマケイ・テクニカルブック 登山技術全書)」
まずは「山と溪谷社」から出版されている「縦走登山 (ヤマケイ・テクニカルブック 登山技術全書)」。
実は、この本は「登山技術全書」というシリーズの中の一冊で、この他にも「登山入門」や「山岳地形と読図」などがあります。
このシリーズでは、登山関係の知識が幅広く取り扱われていて、まさに教科書的な存在です。
「縦走登山 (ヤマケイ・テクニカルブック 登山技術全書)」は、「初心者からリーダーまで、無雪期の宿泊を伴う縦走登山に必要な知識と技術を解説」とあります。
山での宿泊を考えている人には、おすすめの一冊です。
情報量が多く、写真やイラストがたくさんあるのでかなり読みやすいです。
初心者の方におすすめを聞かれたら、最初に紹介する1冊になると思います。
「トレッキング実践学[改訂版]」
日帰りからテント泊までの登山の基本が学べる本。
2010年に「トレッキング実践学」が出版され、2018年に改訂版が出されています。
登山の基本的なことはもちろん、著者の高橋庄太郎さんが実践されている工夫も多く紹介されています。
前ページにカラー写真がのせられていて、情報も比較的新しいので、初心者の方にはかなりとっつきやすい本になっています。
「ヤマケイ山学選書 山でバテないテクニック」
登山を始めたころ、私は山で毎回バテていました。
両足をつってしばらく動けなくなってしまったり、下山してから強烈な筋肉痛に襲われたり…
それでも何度となく山に行くにつれて、バテることが次第に少なくなってきました。
特別なトレーニングはほとんどしてないので、体力がついたわけでないなく、知識や技術が身に着いたためだと思います。
その知識を身に着けるきっかけになったのが、「ヤマケイ山学選書 山でバテないテクニック」。
筋肉を動かすメカニズムを科学的に解説するところから始まり、山でバテないための栄養学やトレーニング法まで紹介されています。
山でバテないテクニックが身に付けば、一日に長い距離を歩けるようになったり、コースタイムより早く歩けるようになったりします。
そうすれば、山での活動の幅を大きく広げていくことができます。
「地図を読むと、山はもっとおもしろい! コミックだからよくわかる 読図の「ど」」
「地図を読む」。
これに関してはどうも苦手意識があって、なかなか近づけなかった私。
コンパスを持っていくことはあっても、それが活躍することはほとんどなく、GPSと標識頼み。
そんな登山生活でしたが、地図を見る機会が増えて、なんとなく地形が分かるようになってきたときに買ったのがこの本です。
理由はマンガなので非常にとっつきやすかったからです。
実際に中身はほのぼのとしたイラストのマンガですらすら読めます。
だけど、内容は結構しっかりしていて読者が置いてけぼりにならないように丁寧に説明してくれています。
「ヤマケイ文庫 ドキュメント 道迷い遭難」
山にハマり始めたころは、楽しい!という気持ちが先行して、なかなか登山の危険な部分に目がいきませんでした。
何度かひやっとすることを経験して、登山のリスクもきちんと知っておいた方がいいなあと思ったときに手にしたのが「ヤマケイ文庫 ドキュメント 道迷い遭難」。
2004年のデータによると、遭難者数の約3分の1が「道迷い」で、遭難のなかでもダントツに多いのです。
そして、道迷いから沢へ入ってしまい、滑落と次の事故につながるケースがすごく多いそうです。
この本では、実際に道迷いに遭った7つのケースが紹介されています。
登山をしていてからの道迷い遭難、救助までが実に生々しく書かれていて、これが自分だったらとぞっとします。
リスク管理について考えさせられるきっかけになります。
初心者の方にはぜひ読んでほしい一冊です。
登山初心者におすすめの雑誌
「ワンダーフォーゲル 2018年2月号「Q&Aでわかる山登り 新基本200 装備・準備・行動」 あらゆる疑問に山のプロが答えます」
「縦走登山 (ヤマケイ・テクニカルブック 登山技術全書)」や「トレッキング実践学[改訂版]」に比べれば、すこし内容は薄いですが、その分写真やビジュアルは充実しています。
登山を始めたいと考えていて、さっと登山全体の基本を押さえたいという人におすすめ。
「WILDERNESS No.5[雑誌]」
海外のハイキングやトレッキングの写真が盛りだくさんの雑誌。
「WILDERNESS」という雑誌は、わずかNo.7までしか刊行されていないのですが、その内容がかなり濃くて面白い。
特に、このNo.5は生涯に一度は歩いてみたい、世界のとっておきのトレイルが紹介されています。
地中海にあるコルシカ島(フランス領)を17日間かけて縦走する記事が載っていて、その景色が本当にきれいで死ぬまでに1回は歩いてみたいなと思うトレイルでした。
見ているだけで自然の中へ出かけたくなる、そんな雑誌です。
登山初心者におすすめのコース資料
「分県登山ガイド」
登山をやっている方々にはお馴染みの「分県登山ガイド」。
山と溪谷社から都道府県別に出版されている本で、それぞれの都道府県で50ほどの山々が紹介されています。
日本アルプスは遠くて少し敷居が高いと感じている人は、近所の里山から登山を始められるのでおすすめです。
コースに関する情報が無駄なくコンパクトに収められているので、コピーして持ち運ぶのにも便利です。
パラパラとページをめくり、次に行く山を探すだけで気分が上がります。
「山歩き安全マップ」
JTBパブリッシングから出されている「山歩き安全マップ」シリーズ。
山と溪谷社が紹介する山とは、すこし違った山を紹介してくれる本です。
山と溪谷社と扱う山が同じでも、まったく別のコースが紹介されていたりして、「こんなコースもあったのか」と楽しませてくれます。
登山がだんだんマンネリ化してきて、山から足が遠のいていたときに、再び山に足を運ぶようになったきっかけの本です。
「改訂版 日本百名山地図帳」
こちらも山と溪谷社から出版されている本。
名前に「地図帳」と書かれているだけあって、大きな地図が掲載されています。
さらに、「30000分の1」くらいの詳細な地図なので、登山の計画もかなりイメージしやすくなっています。
この「地図帳」には色んなシリーズがあります。
日本百名山、各地の百名山、花の百名山というテーマにふれて、自分もなにかテーマを持って歩こうと思うきっかけになった本です。
まとめ
今回は、登山初心者の方におすすめの本を紹介しました。
登山を安全に快適に楽しむには、多くの知識や技術が必要になります。
初めからすべての知識をつめこもうと思うと大変なので、まずは全体象をつかんで、あとは自分の興味のある分野を掘り下げていくのがいいと思います。
イラストが多い本や漫画はとっつきやすいのでおすすめです。
山に登るときだけでなく、家で知識をつけるときも楽しい時間にしたいですね。