5時帰宅部

”自由に””身軽に”生きる。

登山やハイキングにソロで行く理由|これ以上に自由感じれることある?

こんにちは。

 

みなさんは登山やハイキングは「ソロ」でいきますか?
それとも「パーティ」を組んでいきますか?

 

私は最近、ソロで登山やハイキングへ出かけることが増えてきました。
今回はソロで行くようになったわけや、ソロのメリット/デメリット、注意点などをお話したいと思います。

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登山やハイキングにソロで行くようになったわけ

登山やハイキングを始めたころは、いつも仲間と一緒に行っていました。
テント泊に使う道具を分け合って持ち、わいわい話しながらトレイルを歩いていて、夜はテントの中でバカ話する。
仲間と自然の中で過ごすのは、すごく楽しい時間です。

 

だけど、少しずつソロで行こうかなという思いが強くなり始めました。
それは、次第に自分の中で「欲」が出てきたからだと思います。
ここの目的地をこういうルートで、これくらいの時間をかけて歩きたいという感じの「欲」です。
「テーマ」と言ってもいいかもしれません。
私は現在「島×ロングトレイル」というテーマで、色んな島を訪れて歩いています。

www.gojikitakubu.com

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自分でもちょっと変わった活動だという意識があるので、これに仲間を付き合わせるのは悪いなあと思います。
だから、仲間で行くときはみんなの興味があるエリアやテーマを選ぶようにしています。
さらに、数人の仲間で行くときは、基本的に最も体力の低い人にあわせる必要があるし、日数が最も短い人にあわせる必要がでてきます。
考え方は、いわゆる「桶の理論」に近いかもしれません。
登山やハイキングの難易度や日数などは、最も低い基準で決定されるということです。

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こうなると、どうしても毎回無難な登山やハイキング計画になってしまい、チャレンジングな登山やハイキングは望めなくなってきました。

 

そういった理由で、私は少しずつソロで行くことが増えてきました。
ソロだと目的地からルート、日程、歩くペースまで一人で自由に決めることができます。
立ち止まって気の済むまで写真を撮ってもいいし、疲れたからエスケープしようなんてこともできます。
準備からゴールまでを自分の好きなようにデザインして、好きなように時間を使えるという感覚が、私にとっては大きな達成感があったし、最高に楽しかったのです。
こうして、私はソロ登山/ハイキングにはまっていきます。

 

一応弁解させてもらうと、私は今でも仲間と登山やハイキングに行くのは大好きです。
今は「ソロ」と「パーティ」は、全く別の目的をもつアクティビティとして捉えるようにしています。
「テーマをもってチャレンジしたい」、「自由を最大限に味わいたい」ときはソロ。
「仲間とわいわい楽しみたい」ときは、パーティ。
という具合です。

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熊野古道の終盤でなぜか体力の差を見せつけてくるUくん。

 

ソロ登山/ハイキングのメリット

それでは、ソロ登山/ハイキングの「メリット」を挙げてみましょう。

 

自由を感じられる

ソロ登山/ハイキングの最大のメリットは、自由を感じられることにあると思います。
準備からゴールまでを自分の好きなようにデザインして、好きなように時間を使えるという感覚は本当に気持ちよくて、贅沢な気分になれます。
裁量権の大きさは満足感と深く関係するそうですが、何から何まで自分で決定して動けるという自由は大きな満足感をもたらしてくれます。

 

達成感が大きい

自分で「今度はここに行くぞ」と決めて、ルートを選択し準備し歩き始める。
もちろん歩き始めはワクワクと同時に不安もあります。
自分の思ったペースで歩けなかったり、トラブルが発生したりすることもありますが、色んなものをクリアしてゴールに到達したときは、すごく達成感があります。
これができたから、次はあのルートも行けるかもと少しずつ自信もつきます。

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やっとたどり着いた大杉谷渓谷のシシ淵

 

自分に足りない知識や技術が分かる

登山やハイキングでは思い通りにいかないこともたくさんあります。
歩く技術や栄養補給のタイミング、ギアを使いこなす技術など、自分に足りない知識や技術がまだまだたくさんあることを思い知らされます。
自分に足りない知識や技術を明確にできることはメリットのひとつです。

 

自分や自然に意識を向けられる

仲間と登山やハイキングへ行くと、仲間との話に意識が向きがちです。
しかし、ソロだと自分や自然に意識が向いていきます。
歩きながら、普段の自分の生活などについてじっくり考えることができます。
また、花や虫、動物、岩などに目が向くようになりました。
自然の中には思ったよりもたくさんの小さな生き物たちが暮らしていることに気が付きます。

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地元の人が話しかけてくれる

ソロのいいところは、地元の人がよく話しかけてくれることです。
集団よりも一人のほうがやっぱり声をかけやすいのかもしれませんね。
山で出合った人と話が弾んで、そのまま家に招待されたこともあります。
みかんをもらったり、車を停めさせてもらったり、色んな方にお世話になりました。

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徳之島で地元の方にいただいたみかん


ソロ登山/ハイキングのデメリット

それでは、逆にソロ登山/ハイキングのデメリットについても触れておきましょう。

 

山で遭難したときの行方不明・死亡率が高い

ソロ登山/ハイキングの最大のデメリットは、山で遭難したときの行方不明や死亡率が高いことにあると思います。
2013年のデータによると、山での行方不明者の約80%は単独行者。死者の約半数も単独行者です。
単独行の死者・行方不明者はパーティ登山の2.3倍でした。

 

遭難の一番の要因は「道迷い」が圧倒的に多いと言われています。
私も何度か山中で道を見失ったことがあります。
GPSを頼りになんとか山から抜け出したり、元の道に戻れたりしたわけですが、日が暮れ始めていたらとても冷静ではいられません。
そんな状況のとき、仲間がいれば、声を掛け合って知恵を出し合い、より安全な行動ができると思います。

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道に迷ってなんとか抜け出せた日

 

荷物を分け合ってもつことができない

仲間とキャンプするときは、テントやクッカー、コンロなどを共有すればその分荷物は少なくてすみます。
また、そして共有するギアを分け合って持てば、さらに軽量化を図ることができます。
ただ、最近ではギアの1つずつがかなり軽くなってきており、ソロテントを選択する人も増えてきたので、このメリットは少しずつ薄くなっているように思います。

 

リアルタイムで気持ちを共有できない

ソロだと絶景に出会ったり、面白いハプニングに出会ったりしたときに誰とも共有できないという悲しさがあります。
写真をとってSNSやブログに挙げればシェアはできるのですが、そのときの臨場感までは完全に再現できません。
やはり隣で同じものを見て、リアルタイムで話できるという体験には勝てません。

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大杉谷渓谷の桃ノ木小屋

 

ひとりキャンプの夜はこわいときも

管理人さんも常駐していなくて、夜誰もいないキャンプ場にテントを張ることがあります(もちろん許可をとって)。
真っ暗の中、茂みの中で動物の奇妙な声が聞こえたら、さすがにこわい…。

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徳之島で一人で過ごしたキャンプ場

 

ソロ登山/ハイキングの注意点

ソロ登山/ハイキングは楽しさもある反面、それなりのリスクもあります。
ここでは、ソロ登山/ハイキングを無事に成功させるための注意点を挙げてみましょう。

 

準備編

・自分の力量にあった目的地やルートを選択する

自分の力量にあった目的地やルートを選択することは大事です。
自分の力量を明らかに上回るルートを選択して、万が一何かあったとき、ソロだと発見されないか発見が遅れる可能性が高まります。
ソロで行く場合は、確実に歩き通せるというコースを選択することが大事です。
途中で体調が悪くなる可能性も考えて、エスケープのあるルートを選択するなどの工夫も必要です。

 

・登山/ハイキングの計画書をつくる

計画書を作れば、細かい見通しができるので安心して歩き始めることができます。
また、その計画書は家族や知人に出しておきましょう。
いざというときに発見してくれる可能性が高まります。
「もし最終日の〇時までに連絡つかなかったら、警察に連絡してね」と伝えておくのがいいかも。

 

・持ち物リストを用意し忘れ物がないかチェックする

ソロの登山/ハイキングでの忘れ物は、命に関わります。
特に注意するべきものは、体温を保つウエアなどです。
気温の低い時期に、レインウエアなどを忘れて雨に濡れてしまえば、大きな事故につながる可能性もあります。
私は持ち物リストを用意していて、それを見ながら忘れ物がないかチェックしています。
完璧に準備できたと思っていても、案外忘れ物があることに気が付きます。

 

・ギアが正しく使えるか確認する

ギアが正しく使えるか確認することは大切です。
例えば、テントなどは初めて設営するときは意外と時間がかかるものです。
自宅の近くの山やキャンプ場などで練習しておいて、すばやく設営できる状態にしておくことが理想です。
また、定期的にメンテナンスを行い、ギアがきちんと使えるか確認しておけば、山のなかで困ることはありません。
持ってきたのはいいけど、バーナーが壊れていて火が付かないなんてことがあったら最悪ですもんね。
意外と見落としがちなのが、電池の残量です。
予備があるかも確認しておきましょう。

 

行動編

・地図で自分の位置を確認する

地図上で、自分の位置と正しいルートさえ分かれば、道迷いに陥ることは少ないです。
私は、けっこう頻繁に地図やGPSを確認するようにしています。
特に分岐点に立ったときは、必ず見ます。
「なんとなくこっちかなあ」と思って歩くこともできるのですが、間違えていたら正しい道へ戻る時間と体力がムダになってしまいます。
たしかに地図やGPSを確認するのって少し面倒なのですが、正しい道へ戻るよりは楽です。

 

・ペースに気をつける

自分のペースが思ったより遅くて、日が落ちるまでに目的地までたどり着けないという状況になることも考えられます。
早い段階で気が付けばいいのですが、日が落ちるころに気が付いてしまったら、山の中で夜を明かさなければいけなくなる可能性もあります。
ですから、「今日の目的地はここで、このペースだと何時ごろに着くな」というのを歩き始めから意識しておく必要があります。
早めに無理だと判断できれば、エスケープして町に下りるという選択ができます。

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生月島の遊歩道

 

帰宅

・下山したことを家族や知人に伝える

家族や知人に計画書は出したら、必ず下山後に下山したことを伝えましょう。
「もし最終日の〇時までに連絡つかなかったら、警察に連絡してね」と伝えていたら、なおさらです。
下山しているのに、捜索が始まったら大変です。

 

・うまくいった点とうまくいかなかった点をふりかえる

うまくいった点とうまくいかなかった点をふりかえるのは大事。
これは本当に小さなことでも大丈夫です。
例えば、スタッフバッグに服を詰めたら枕代わりに使えたとか。
あのアプリは意外と使い勝手が良くなかったなあとか。
うまくいった点とうまくいかなかった点をふりかえって改善していけば、より安全で快適な登山やハイキングが楽しめます。

 

まとめ

今回はソロで行くようになった理由や、ソロのメリット/デメリットなどをお話しました。
ソロは一人で行動する分リスクも高いですが、自分の思ったように行動できる自由もあります。
リスクをきちんと管理したうえで行動すれば、自然での楽しみ方はぐっと広がります。
ソロで行くのも、仲間と一緒に行くのもどちらにも別々の楽しさがあるので、目的にあわせて両方楽しんでいけたらと思います。