2019年4月23日更新
机の上が異常に散らかっている人を見かけたことはないでしょうか?
机の両脇には、まるで要塞のように高く積み上げられた書類の山。
積まれた書類の下の方には、もう必要のないと思われる古い資料ばかり。
細々とした小物が書類の隙間に散らばっており、隅の方には、うっすらと積もった埃。
本人はと言うと、中央のわずかに空いたスペースで肩をすぼめるように仕事をしています。
そして、書類の壁に邪魔されて、タイピングもマウスの操作も思い通りにいかない様子です。
机の上が散らかっている人の特徴
机の上が非常に散らかっている人と、これまで何度か一緒に仕事してきました。
そして、彼らと仕事をする中で、「話の要領を得ない」と感じることが多くありました。
説明が順序だっておらず、話があちこち飛ぶため、何を話しているのかよく分からないのです。
仕事で話をする場合は何か目的があるはずです。
そして、その目的を達成するために、どういう順序でどのように説明していけばよいか考えるのが普通だと思います。
つまり、通常は、思考を整理してから、もしくは思考を整理しながら話をします。
しかし、机の上が散らかっている人のほとんどは、思考を整理していない状態で話を始めてしまっているため、話の要領を得ないのだろうと考えられます。
机の上の汚さと、思考の散らかり度合は関連する。
おそらく思考を整理しないまま、行きあたりばったりで会話を進めてしまっているのです。
そして、その思考の散らかり具合が見事に机の上に表現されているのだと思います。
一方で、説明がうまく論理的に話をする人は、机の上もきれいなことが多く、仕事でもムダが少ないです。
机の上の汚さと、思考の散らかり度合は、どうも関連している気がしてなりません。
負の連鎖
机の上が散らかっていると、何の仕事をどのように取り掛かってよいのか、思考が混乱することが多いです。
逆に、あれやこれやと気が散って仕事になっていないときは、机の上が散らかっていく傾向にあります。
つまり、下の図のように、「机の上が散らかる」と「思考が散らかる」は互いに影響しあっており、負の連鎖をつくり上げています。
負の連鎖を断ち切るには
負の連鎖を断ち切るには、「机の上の整理」か「思考の整理」か、どちらかを始めればよいのですが、まず「机の上の整理」から取り掛かることをオススメします。
それは、「思考の整理」は、抽象的な作業がどうしても多くなりがちで、難易度が高いからです。
一方、「机の上の整理」は、作業が目に見えるので取り組みやすいし、成果としても分かりやすいです。
「机の上の整理」は、まず必要なものとそうでないものを分別し、必要でないと判断したものは捨てます。
あとは、必要なものを取り出しやすい位置に配置していくだけです。
「机の上の整理」と「思考の整理」の二つのプロセスは非常によく似ています。
よって、「机の上の整理」は「思考の整理」の練習にもなります。
「机の上の整理」:
必要なものとそうでないものを分別し、必要でないと判断したものは捨てる。
その後、必要なものを取り出しやすい位置に配置していく。
「(仕事上における)思考の整理」:
やるべきこととやらなくてよいことを分ける。
重要度や緊急度を元に、取り掛かる作業の順番を決める。
私は、思考を整理したいときは、まず机の上を簡単に整理します。
それだけで、思考までもスッキリした気になります。
おそらく、「机の上の整理」が「思考の整理」のよいウォーミングアップになっているのでしょう。