2019年04月24日更新
会社に入って2、3年目の頃、私はとても悩んでいました。
仕事は毎日同じことの繰り返しで、全くやりがいを感じられなかったからです。
本当にこのまま会社にいていいのか?
もっとやりがいを感じられる仕事があるんじゃないか?
そんなことを延々と考えていました。
先輩方に「10年後の自分がどうなっていたいというビジョンはあるか?仕事のやりがいは何か?」ということを訊ねていたこともありましたが、明確な答えは誰も持ち合わせていませんでした。
今考えると、とても面倒くさい後輩だったと思います。
結局、これらの悩みは解消されないまま、今の歳を迎えてしまいました。
ある言葉に出会った。
先日、部署の先輩と飲みにいく機会がありました。
そのとき、仕事のやりがいの話になり、僕は久しぶりにあの質問をぶつけてみたのです。
「仕事のやりがいって感じたことありますか?
僕は、正直、やりがいを感じられることはほとんどないし、未来のビジョンも描けないでいます。」
すると、先輩は次のような話をしてくれました。
「実は僕も若かった頃、君と同じような悩みを持っててね。
当時の部長さんに相談したことがあるんだよ。
そしたら、こう言われたよ。
『“未来”のことや“抽象的”な課題は考えても答えがないから、
“今直面している具体的な課題”について考えなさい。』」
私はこの言葉を聞いて、はっとさせられた。
僕は「未来のこと」と「抽象的なこと」にとらわれていた。
10年後のビジョンが描けない。
やりがいとは何だろう。
私はそのようなことを延々と考えてきました。
しかし、何年も考えてきながら、未だにはっきりとした答えは出ていません。
10年後のビジョンを探しながら、10年が経とうとしているわけです。
私は一体何を一生懸命考えてきたのだろうと思いました。
見事に「未来のこと」と「抽象的なこと」にとらわれていました。
“今直面している具体的な課題”に向き合う。
「未来のこと」と「抽象的なこと」について考えることも、時には大切だと思います。
だけど、それに時間やエネルギーを使い過ぎてはいけません。
とらわれすぎてはいけません。
私にとって、それは、まるで霞を掴むような作業でした。
時間やエネルギーをかけた割に、得られたものはあまりに少なかったのです。
これからは、その時間とエネルギーを“今直面している具体的な課題”に使っていこうと思っています。
“今直面している具体的な課題”とは
自分にとって“今直面している具体的な課題”とは何でしょうか。
そうやって、考えてみると“今直面している具体的な課題”は結構出てきます。
私は、「未来のこと」と「抽象的なこと」にとらわれて、“今直面している具体的な課題”に集中できていなかったのだなと感じました。
どうせ「今」しか生きられないのだから、「今直面している具体的な課題」に全力で取り組もうと思います。
そんな風に考えたら、不安だった10年後が少し楽しみに思えてきました。