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不合格体験記|理解できない塾や参考書を見栄で選んではダメ!

2019年05月11日更新

 

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半年で偏差値30アップして現役合格!とか。
クラスの落ちこぼれが難関大学に逆転合格!とか。
本屋を歩いていると、このような「大学合格体験記」があふれかえっています。
しかし、その裏には何倍もの「不合格体験」が隠されているはずです。
だから、第一志望の大学に見事に入り損ねた私が、自身の「不合格体験記」をお話しようと思います。

 

 

訳分からない授業。

 

高校2年生になって、塾へ通い始めました。
家では集中して勉強できないので、塾の自習室を利用しようというのが目的でした。
自習室だけ利用することはできないので、1コマ授業をとることになりました。
せっかくなので苦手な数学の授業をとることにしました。

 

高校のクラスメイトが皆受けているという理由だけで、「難関大学クラス」を選びます。
しかし、これが失敗の始まりでした。
授業の最初から最後まで何ひとつ理解できないのです。
ひたすらお経を聞いているような感覚でした。
お経の方がまだ理解できるのではないかとすら思いました。
すぐにクラスを変わればいいのでは?と思われたかもしれません。
しかし、そのときの私には変な見栄があって、簡単なクラスに変更することができませんでした。
頑張って復習しようとするのですが、基礎が抜けているので中々理解できないし、何よりものすごく時間がかかりました。

 

簡単すぎる授業。

 

受験が本格化し始めて、私は焦っていました。
見栄を捨てて、簡単なクラスへ移るか。今の「難関大学クラス」に残るか。
悩んだ挙句、私は前者を選びます。
潔く見栄を捨てたこと自体は、今考えても間違っていなかったと思います。
しかし、私はここでも選択を間違えてしまいます。
「こうなったら基礎の基礎から学んでやるぜ!」と極端な思考が働いた私は、塾で最も簡単なクラスへと移りました。
初めての授業が終わったときに、「分かる!分かるぞ!」とココロ躍りました。
なんだか急に賢くなった気分で、失われていた自信を急速に取り戻していきました。
そのクラスに通うことがすっかり心地よくなった私は、しばらく受講した後に、あることに気が付きます。
そう成績が一向に上がらないのです。
それもそのはず、授業でやる内容はすでに頭に入っていたのですから。

 

やっと自分にあったクラスを見つけた。

 

最終的に、真ん中のレベルのクラスに落ち着きました。
初めて聞く話もたくさんあったけど、真面目に聞いていれば理解することができました。
知らない知識がどんどん身に着いていく感覚がありました。
これが本当の勉強なんだと感動したし、単純に新しい知識を身に着けるのって楽しいと感じっました。
そして、苦手だった数学の成績が少しずつ上がり始めました。
しかし、第一志望の大学には届きませんでした。

 

見栄はすぐに捨てるべし。

 

なんとか別の大学に合格はできたものの、早くクラスを変わっていれば、もう少しマシな点数がとれていたかもしれません。
受験に、変な見栄は必要ありません。
友だちにカッコつけてもしょうがありません。
どんなに良く見せても(私の場合は「難関大学クラス」を受講すること)、本番でたちまち本当の実力はばれてしまいます。

 

全く理解できない授業は、その授業を受けている時間をドブに捨てているようなものです。
着実に実力をつけている他の受験生にどんどん差をつけられています。
真面目に聞いてもさっぱり理解できない授業は、何の役にも立ちません。

 

たしかに、見栄を捨てて簡単なクラスに移るのには勇気がいります。
だけど、不合格になることを思えば大したことありません。
自分にとって「見栄をはること」と「大学に合格すること」どちらが大事か、少し考えれば分かるはずです。

 

簡単すぎるクラスもダメ。

 

かといって、簡単すぎるクラスを受講してはダメです。
私の場合は一番簡単なクラスに移って、問題をスイスイと解いていました。
この解けるっていう感覚は確かに気持ちいいし、自分はできると錯覚することができっます。
できればこの気持ちいい状態で、受験本番を迎えたいという気持ちもよく理解できます。
しかし、この気持ちよさにハマってはいけません。
結局、基礎のレベルから抜け出せないままで、本番の入試では全く歯が立ちませんでした、ということになりかねません。
新しい学びがない授業は、役に立ちません。

 

まとめ

 

授業の目的は「新しい知識をつけて、解けない問題を解けるようにすること」です。
その点では、「全く理解できない授業」も「新しい学びがない授業」もどちらも、上記の目的を達成できいません。
そういう意味で、私は受験期に膨大な時間をムダにしたと言えるでしょう。
どの授業をとるか迷っている人は、とりあえず授業を受けてみて、「初めて聞く話だけど、真面目に聞けば理解できるなあ」と授業中で何回思えるかで判断するとよいかもしれません。

 

このような話は当たり前のことすぎて、多分巷の「合格体験記」には載っていないと思います。
ところが、私が犯したミスは、案外他の人も陥りやすいんじゃないかと思います。
また、これは、塾だけでなく、参考書や問題集にも当てはまります。
この「不合格体験記」を読んで、後世の受験生が同じミスを犯さないことを祈るばかりです。
「昔、バカな受験生がいてさ」と笑い話になれば、本望です。