2019年05月11日更新
淡々と話するけど、気づいたら惹きこまれるなあ。
たくさんしゃべるけど、あまりおもしろくないなあ。
人と話していて、そう感じることありませんか。
どうせ話をするなら、相手におもしろいと喜んでもらえるほうがいいですよね。
そこで、おもしろい話をするために、どういうステップを踏めばよいか考えてみました。
話のおもしろさって、何で決まるの?
そもそも話のおもしろさって、何で決まるのでしょう。
私は、4つの要素で決まるのではないかと考えています。
①「体験のユニークさ」
②「視点のユニークさ」
③「構成」
④「話し方」
これだけでは分かりにくいので、1つずつ解説していきましょう。
①「体験のユニークさ」
たとえば、次のAとBどっちの話を聞きたいと思うでしょうか。
A:「こないだ道歩いていたらつまずいちゃってさあ。」
B:「こないだ宝くじ買ったら7億円当たってさあ。」
多分、多くの人はBに興味を惹かれたのではないかと思います。
Aの体験は日常的によくある話だが、Bは日常的によく出くわす話ではありません。
つまり、その体験がいかにユニークであるかによって、人が聞きたいと思う度合が変わってきます。
ちなみに、私のいとこは就活の面接のときに、「住む家が無くなったことがある」という話をしたそうです。
氷河期時代だったけど、結局、複数の大手企業から内定をもらっていました。
面接官の興味を引き、印象に残るために、その体験談を選んだと言います。
体験がユニークであることは、それだけで人の興味を引くパワーがあります。
②「視点のユニークさ」
「視点のユニークさ」によっても話のおもしろさは変わってきます。
例えば、こんな経験ないでしょうか。
友だちと二人で歩いているとき、友人から「さっきすれ違った人、Tシャツに変な言葉書いてあったね。」と言われたが、自分は全く気づきませんでした。
「ある人とすれ違う」という体験は全く同じなのに、友人と自分では見ている視点が全く違ったということです。
体験は同じでも、視点は人によって大きく異なり、その視点のユニークさで話のおもしろさも大きく変わってきます。
自分「人とすれ違った。」
友人「Tシャツに変な言葉書いてある人とすれ違った。」
どちらの話を聞きたいと思うでしょうか。
③「構成」
三つ目の要素は「構成」。
話の冒頭にオチを言ってしまって、その後どんなにがんばってもウケないことってあると思います。
構成(どういう順序で、どういう分量で)によって、ウケ方はかなり変わってきます。
まずは起→承→転→結がしっかりと組まれているか。
順番が決まったら、次は分量です。
起承転結の順番になっていても、「起」の部分が異常に長かったら、それだけで聞いている方はうんざりしてしまいます。
④「話し方」
最後は「話し方」。
落語は、同じ話を色んな噺家さんが話します。
同じ話だけど、人によってウケ方がかなり違うようです。
抑揚とか、声のボリュームとか、間の取り方とか、ウケる技術っていうのがあるのでしょう。
どういう話し方がウケるのか、詳しいことはわからないけど、確かなのは「話し方」でおもしろさが変わってくるということです。
昔は、テンション高く話すのがおもしろいと思っていたけど、これは経験上違います。
テンション高く話しても、おもしろくないときはおもしろくないからです。
逆に、テンションが低く、言葉が少なくても、おもしろいと感じる人は沢山います。
少なくともテンション高く話せばいいというものではないようです。
芸人さんの話はなぜ面白いのか。
世の中には面白い話をすることに長けている人もいます。
そのよい例が、お笑い芸人さんでしょう。
芸人さんの話はなぜ面白いのでしょうか。
芸人さんは、さきほど紹介した4つの要素が総じて高いからだと思います。
フジテレビで「人志松本のすべらない話」という番組があります。
「【番組内容】
人は誰も1つはすべらない話を持っており、そしてそれは誰が何度聞いても面白いものである。
プレーヤーの名前が書かれているサイコロをふり、出た目の人が面白い話をするだけでお送りするシンプルな番組。」
人志松本のすべらない話 - フジテレビ
この番組の中で、小籔千豊さんが「略礼服」という話をしたことがあります。
妹の結婚式に出席するために買った略礼服がなぜか半ズボンだったという話です。
これは、①「体験のユニークさ」が突き抜けているなと思います。
こんな体験する人は中々いません。
とはいっても、ユニークな体験をすることってそんなに多くないと思います。
しかし、芸人さんの場合は、ユニークな体験でなくとも、他の3つの要素(②「視点のユニークさ」、③「構成」、④「話し方」)を駆使して、見事に笑いに変えてしまいます。
小藪さんの別の話で「スノーボード」というものがあります。
これは、スノーボードに行って、一緒に行った知り合いがケガするというだけの話なのだが、つい笑ってしまいました。
おそらく視点のユニークさ、構成、話し方がうまかったからだと思います。
どうやったら、面白い話ができるのか。
それでは、どうやったら、面白い話ができるようになるのでしょうか。
具体的な対応策を挙げてみます。
①人とは違う体験をする。
自分が体験したことのない話っていうのは、やっぱり聞きたくなるもの。
大胆な挑戦をしたという話は、それだけで人を惹きつけるパワーがあります。
だから、人とは違う体験を意識的に取り入れてみるのもいいかもしれません。
自分の興味があるところから始めてみたらいいと思います。
そういう挑戦をしていると、必ずハプニングはつきもので、そのハプニングも話のテーマになります。
②よく観察すること。
体験は同じでも、視点は人によって大きく異なります。
そして、視点のユニークさで話の面白さも大きく変わってきます。
まずは、目の前で起きた事象に対して、色んな角度からじっくり観察してみましょう。
後は、様々な人の立場で考えてみること。
母親がこどもを見るような優しい気持ちで観たら?
ちょっといじわるな気持ちで観たら?
こんなことを試していくと、今までには得られなかった視点が得られるかもしれません。
③話す前に、順番をよく考える。
面白いことがあったからと言って、何も考えずに思いついたまま話すとだいたい失敗します。
話す前に、起承転結を考えて、本当にその順番で話すのがよいか、もう一度考えてみましょう。
④話し方を工夫する。
最後は話し方を工夫すること。
芸人さんを見ていると、抑揚とか、声のボリュームとか、間の取り方とかをかなり工夫しているのが分かります。
芸人さんや、周りにいる面白い人をよく観察して、マネできそうなものを取り入れていきます。
あとは聞いている人の反応を見ながら、改善していきます。
まとめ
ここまでの話をまとめてみます。
話の面白さは、以下の4つの要素で決まります。
- 「体験のユニークさ」
- 「視点のユニークさ」
- 「構成」
- 「話し方」
面白い話をするための対策は、以下の4つ。
- 人とは違う体験をする。
- よく観察すること。
- 話す前に、順番をよく考える。
- 話し方を工夫する。
結論はまとまったけど、まだまだ私自身おもしろい話はできていません。
トライ&エラーを繰り返して、上達していくのが一番の近道かもしれませんね。