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山犬嶽という徳島の山には、自然が創った見事な苔の庭園があった

2019年05月12日更新

 

屋久島の山旅で、すっかり苔の魅力にはまってしまいました。
そのときの山旅の様子はこちらです。

www.gojikitakubu.com

 

他にもコケがきれいな場所はないかと探していると、徳島の山の中に、見事な苔の庭園があることを知りました。
場所は、徳島県上勝町にある「山犬嶽(やまいぬだけ)」。
苔の庭園がどのようなものか、この目で確かめるため、さっそく山犬嶽に向かいました。

 

 

山犬嶽登山の概要

 

<登った山>山犬嶽
<とき>2017年09月
<天気>晴れ
<行程>
 08:20 山犬嶽駐車場
 08:40 樫原の棚田
 09:00 山犬嶽登山口
 09:40 コケの名所
 10:00 東光寺
 10:20 山頂
 11:40 山犬嶽登山口
 12:15 山犬嶽駐車場

 

コース詳細はこちら。
山犬嶽登山時の注意事項 | 上勝町

 

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山犬嶽登山の詳細

 

08:20 山犬嶽駐車場
山犬嶽登山口の2.5kmほど手前に、山犬嶽の駐車場があります。
ここに車を停めていざ出発です。

 

08:40 樫原の棚田
登山口に着くまでの道中、棚田が広がっていました。

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ここは「樫原の棚田」と呼ばれ、「日本の棚田百選」に認定されています。
江戸時代に開墾されたと伝わっていて、何百年もの間、土地利用形態がほとんど変わっていないそうです。

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樫原の棚田

樫原の棚田は、平成11年「日本の棚田百選」に認定され、平成22年には徳島県で初めて「国の重要文化的景観」に認定されました。
(中略)
江戸時代後期1815年に作成された樫原村分間絵図には水田や家、道の位置が現在と同様に描かれており、200年以上もの間、土地利用形態がほとんど変わらない珍しい事例とされています。
オススメ棚田スポット | 上勝町

 

田植えの時期や、稲刈り前の時期には全く別の表情を見せるそうです。

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道端に咲くユリ。f:id:ryou-m:20180324234741j:plain

 

09:00 山犬嶽登山口
民家の庭先に大きな看板があり、登山ルートが載っています。
また、看板に取り付けられている木のボックスにマップを入れているので、ご自由にお取り下さいとのこと。

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看板から少し進んだところに、シカやイノシシの侵入を防ぐネットが張ってあるので、そこを通過します。

 

少し進むと、この看板があわられます。
左の「山犬嶽参道」へ進みます。

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マムシグサだと思います。
毒ありそう~と思って調べてみたら、やっぱりありました。

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さらに進むと、この看板が現れます。
右の「山犬嶽ハイキングコース」へと進みます。

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この辺りから急にコケが現れ始めます。
山犬嶽は山全体がミニ四国八十八か所となっていて、このような石仏が各所に安置されています。
石仏がコケに覆われている姿は、美しいです。
人工物が自然の中に溶け込んでいく様子って好きです。

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09:40 コケの名所
この先がコケの名所です。

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息を飲む美しさです。
コロコロ転がった岩に苔がむしていて、とても愛らしいです。

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「山犬嶽は、山犬が口を開けたような形の岩石が山頂にあったことから名付けられた。江戸時代初期に山頂が崩落したため、今その姿を確認することはできない。山の中腹にある苔の名所に転がる岩は大崩落の跡だ。」
編集人 坂東良晃, 『歩く徳島 第一歩』, 株式会社メディコム, 2017年, p.115

 

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しばらく進むと、石鎚神社があります。
大きな岩を、愛媛県石鎚山に見立ててあるのでしょうか。

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本物の石鎚山と同じように、鎖が設置されており、(岩の右側に垂れ下がっている)、上まで登ることができます。
岩の上部には、小さな祠が安置されていました。

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10:00 東光寺
東光寺に到着しました。

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ここには東屋があるので、休憩には最適です。

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ベンチの下を覗くと、アリジゴクの巣がありました。

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10:20 山頂
山犬嶽山頂に着きました。
静かな山頂で展望はありません。

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西側へ細い尾根道を進むと、西峰に辿り着きます。
小さな祠が目印です。

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西峰は展望が開けているが、足元が崖になっているので、十分に気を付けたい場所です。

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山犬嶽山頂に戻り、昼食をたべて休憩します。
元来た道を戻っていきました。

 

11:40 山犬嶽登山口
12:15 山犬嶽駐車場

 

お風呂

 

帰りに、徳島県上勝町の温泉、月ケ谷温泉「月の宿」に立ち寄り、汗を流しました。
浦川を眺めながら、ゆっくり浸かれるお湯は本当に気持ちよいです。

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「月の宿」はキャンプ施設もあって、バーベキューをしたり、バンガローに泊まったりすることもできます。
また、5月には、この勝浦川の上空を大量の鯉のぼりが泳ぐ姿を見ることができます。

 

まとめ

 

山犬嶽の苔の名所は、うわさ通り素晴らしい場所でした。
コロコロ転がった岩に苔がむしている様子はとても愛らしかったです。
同じ苔でも、屋久島の森の雰囲気とはまったく違っていて、山犬嶽は、「苔の庭園」という言葉がぴったり当てはまります。

 

ちなみに、徳島県上勝町を後で調べてみると、「人生、いろどり」という映画の舞台になった町ということが分かりました。
「人生、いろどり」は、高齢者の女性が中心となって、集めた植物の葉などを料理店等に販売するというビジネスを描いた映画です。 
山犬嶽を訪れる際は、映画を見てから行くとより楽しめるかもしれません。