2019年05月12日更新
島の山旅 第3弾は、「宮島」(厳島(いつくしま))へ向かうことにしました。
この島の厳島神社および弥山(みせん)原始林は、世界遺産にも登録されているので、島の存在を知っている人も多いと思います。
宮島の概要は次の通り(厳島 - Wikipediaより)。
- 日本の瀬戸内海西部、広島湾の北西部に位置する島。
- 最高標高535.0 m(弥山)。
- 現在では人口1800人余り。
- 国内外から年間300万人を超える参拝客及び観光客が訪れる。
- 海上に浮かぶ朱の大鳥居と社殿で知られる厳島神社は、平安時代末期に平清盛が厚く庇護したことで大きく発展した。
- 厳島神社および弥山(みせん)原始林は、1996年にユネスコの世界遺産に登録されている。
今回は、宮島の最高峰の弥山(標高535.0 m)を海辺から目指してみます。
場所はこちらです。
弥山 登山の概要
<登った山>弥山(宮島)
<とき>2017年11月11日(土)
<メンバー>母、私
<天気>晴れ
<行程>
11:20 紅葉谷公園
12:30 紅葉谷分岐点
12:50 霊下堂
13:00 くぐり岩
13:10 弥山山頂
13:30 仁王門
13:50 駒ケ林山頂
15:20 大元神社
コース詳細はこちらをどうぞ。
人と神々が共に生きる島~宮島 自然めぐり:弥山登山コース
宮島までの道のり
JR宮島口駅に到着しました。
世界遺産にも登録されているので外国人の方も多いです。
JR宮島口駅を出ると、歩いて3分ほどで宮島口桟橋に着きます。
宮島口桟橋からは、宮島松大汽船のフェリーとJR西日本宮島フェリー(宮島連絡船)の2つのフェリーが宮島までを結んでいます。
向かって、左側が宮島松大汽船。右側がJR西日本宮島フェリー。
よく違いが分からなかったので、すぐに出発しそうな宮島松大汽船のフェリーに乗り込みました。
後から調べて分かったのだが、JR宮島航路は宮島港行きの昼間時間帯のみ、西に少し大回りして厳島神社に近いコースをとり、満潮時には大鳥居に接近するそうです。
いざ出発です。
所要時間はわずか10分。
すぐに大鳥居が見えてきました。
フェリーを降りて、表参道商店街(清盛通り)を抜けていきます。
この通りに飲食店やお土産屋が集中しています。
商店街を抜ける途中に、こんなものが。
「宮島の大杓子(おおしゃもじ)」と言って、長さは7.7m、重さは2.5トンにもなります。宮島の杓子は全国的に有名だそうです。
なんでも宮島にいたお坊さんが弁財天の夢を見て、その手に持っていた美しい琵琶の形をしゃもじにうつしたのが始まりだとか。
運をすくいとる縁起物ということで、広島カープの応援にも使われているみたいです。
真っ赤な鳥居が見えてきました。
これが大鳥居。
潮が引いたときは歩いてすぐそばまで行くことができます。
紅葉谷公園へ向かいます。
弥山 登山の詳細
11:20 紅葉谷公園
紅葉谷公園には約700本の紅葉があり、紅葉の時期を迎えていました。
ここから、宮島ロープフェイが頂上付近までつながっています。
「紅葉谷コース」を登っていくことにします。頂上までは約2.5km。
紅葉谷コースは、弥山登山の定番コースで、渓谷沿いに紅葉を楽しめます。
モミジやカエデがきれいに染まっています。
始めは、広くて緩やかな登山道です。
後半、少しずつ道は細く、急になってきます。
天然橋から紅葉谷分岐点まで、やや急な80段の石段が続きます。
12:30 紅葉谷分岐点
ロープウエー獅子岩駅(ししいわ駅)からの道と合流するところです。
あと少しで頂上です。
霊下堂が見えてきました。
12:50 霊下堂
この霊下堂には、「きえずの火」と呼ばれるものがあります。
「きえずの火
大同元年(806年)、大聖院を開いた弘法大師(空海)が修行の際に焚かれてから、今日まで途絶えることなく燃え続ける霊火。この火で沸かした霊水は万病に効くと云われています。また、広島市の平和記念公園の「平和の灯火」の元火にもなりました。」
引用:※1
しかし空海って、本当に全国どこの山にいっても必ずその名前を聞く気がします。
一体どんな人だったんでしょうか。
気になる…こんど調べてみることにしましょう。
弥山には「弥山の七不思議」と呼ばれるものがあって、「きえずの火」はそのうちの1つとなっています。
13:00 くぐり岩
このくぐり岩は、巨大な岩のトンネルで、ここをくぐれば弥山山頂までもうすぐです。
ここ数年の地震によって、少しずつ高さが低くなってきたと言われているそうです。
奇跡の自然 弥山の奇岩:宮島ロープウエー:宮島・弥山・日本三景・世界文化遺産/広島観光開発株式会社
一応やっておきます。
13:10 弥山山頂
やっと到着しました。
弥山展望休憩所からみた景色です。
巨大な岩がゴロゴロしています。
これらの岩は、弥山の主な地質である花崗岩が風化して生まれたものだそうです。
この奇岩がつくりあげる景観怪石が、山岳信仰の礎になっていると言われています。
なお、獅子岩展望台の巨石郡からは、たくさんのペトログラフ(古代岩文字)が見つかっているそう。
古代にまだ知られていない文明が存在していたのかもしれませんね。
頂上がはげたように見えているのが、これから向う駒ケ林山頂。
頂上から少し下ったところにある「干満岩」。
こちらも「弥山の七不思議」のひとつ(参考:※1)
干満岩の側面には小さな穴があって、その中にある水が潮の満ち引きに合わせて上下すると言われています。
しかし、この岩自体は弥山頂上付近の標高500m付近にあって、どうしてそのような現象が起きるのか未だに解明されていません。
しかも、この岩の水には塩分が含まれているとのこと。
もしかすると、どこかで海とつながっているのかもしれません。
シカは頂上付近にもいました。
13:30 仁王門
なんとも迫力のある仁王像が並ぶ「仁王門」。
ここからは「大元コース」で帰ることとします。
13:50 駒ケ林山頂
駒ケ林山頂はこのように岩で覆われています。
駒ケ林は、厳島合戦の古戦場となった場所でもあります。
「1555年(天文24年)、主君大内義隆(おおうちよしたか)を殺して領国を奪った陶晴賢(すえはるかた)を毛利元就(もうりもとなり)が厳島に敗死させた戦いです。陶軍兵力は2万とも3万とも云われ、毛利軍兵力は4千から5千と云われています。普通に戦えば勝機が低いと考えた毛利元就は、巧みな謀略で陶晴賢を狭い厳島におびき寄せました。そして毛利軍は一斉に奇襲を仕掛け、陶晴賢を討ち取りました。」
宮島・弥山の歴史探訪:宮島ロープウエー:宮島・弥山・日本三景・世界文化遺産/広島観光開発株式会社
この広々とした岩の上でお昼ごはんを食べます。
広い一枚岩の上はとても気持ちいいです。
ゆっくり休憩して、帰途に着きます。
岩の側面のわずかなスペースから生えた木。
大元公園に到着しました。
15:20 大元神社
大元神社は、なんと厳島神社より歴史が長い神社とのことです。
ここの柿(かわら)葺屋根は日本で最も古いと言われ、現存するのは唯一ここだけだそうです。
人と神々が共に生きる島~宮島 自然めぐり:大元コース
この神社には赤い馬がおかれています。
神馬はふつう白馬なんですが、何か意味があるのでしょうか。
そして、海へ出ました。
すっかり潮が満ちていました。
まとめ
今回は、宮島の弥山に登りましたが、海抜0mから標高535への往復はなかなか登りごたえがありました。
宮島の弥山の魅力は、なんと言っても「自然と歴史の融合」にあると思います。
深い原生林が多く残る山の中に、空海の修行したお寺や厳島合戦の古戦場などが点在していて、自然と人がつくりあげてきたものが見事に調和しています。
今回歩いた「紅葉谷コース」や「大元コース」は見どころが多くて、歩いていて飽きることがありません。
「厳島神社」などのメインスポットの観光は、こちらの記事で紹介します。