八丈島滞在6日目には、八丈島をバスで巡りながら温泉旅をすることにしました。
温泉に入り、その合間に、「裏見ヶ滝」や「古民家喫茶 中之郷」、「大里の玉石垣」に立ち寄りました。
この記事では、その様子をレポートしていきます。
この日も、八丈プラザ公園でテント泊です。
いつもよりちょっと遅めの起床。07:30くらいだったでしょうか?
八丈プラザ公園のテント泊の様子はこちらから。
テントは太陽の光ですぐに明るくなって、テント内も暑くなるので、遅くまで寝ていられません。
朝食のため、起きてすぐ小枝を集めます。
なるべく燃えやすそうなのを探すけど、これがなかなか見つからない。
適当な量を集めて、炊事場でコンロを使って燃やしてみます。
燃えない…。
信じられないくらい燃えない。
ふぅ。
前日に買っておいた“あれ”を使うか。そう着火剤。
これなら一発で火がつきます。
というか着火剤だけでいいです。
小枝なんかいりません。
無事お湯がわき、朝食にありつきます。
余熱で温めたイワシがうまいです。
コーヒーで一息ついて、出かける準備をします。
この日は、バスを使った温泉めぐりです。
みはらしの湯
八丈島では、「BU・S・PA(バスパ)」というチケットが売っています。
このチケット、なんと大人1000円で「2日間バス乗り放題・温泉入り放題」なのです。
2日間バス乗り放題・温泉入り放題 BU・S・PA(バスパ)
レンタカーを借りていなくて、温泉巡りをしたい人は、このチケットがお得だと思います。
入れるのは「ふれあいの湯」「ザ・BOON」「やすらぎの湯」「みはらしの湯」です。
町営バス受付とバス車内で販売しています。
私は、バス車内で買いました。
バスに揺られる旅は結構好きです。
まずは、八丈島の東の端にある「みはらしの湯」へ向かいます。
このみはらしの湯、その名の通り、見晴らしが最高とのこと。
さっそく、チケットを見せて中へ入ります。
末吉温泉「みはらしの湯」 | 八丈島観光協会
脱衣室で服を脱いでいると、昨日バス停で話しかけた男の子を出会いました。
彼は、自転車で八丈島をぐるっと一周しているところだったみたいです。
みはらしの湯の売りはなんと言っても、大海原が見渡せる「露天風呂」。
写真を見せられないのが残念ですが、本当にいい眺めです。
湯の中で足を伸ばすと、じわーっと身体が温まっていくのが分かります。
お湯につかりながら、先ほどの彼と旅や仕事などの話をしました。
お湯から出て、建物の奥にある休憩スペースに行きます。
ガラス張りで畳の部屋です。
広くて開放感があって、いつまでもゴロゴロしていたくなります。
しかし、今日はバスの旅なので意外と時間がありません。
10:30前について、10:50には出発しないといけないという過密スケジュール。
ちょっとのんびりしていたら、やすらぎの湯のスタッフの方に
「早くいかないとバス乗り遅れちゃうよ。
さっき家族連れが歩いていったから、追いかけたらわかるよ。」
と言われ、急いでバス停に向かいます。
バス停に向かって歩いている途中、道が分からなくなりました。
やばいな。バス1本逃したら何時間か待たなくちゃいけないのに…。
そう思っていると、前を家族連れが歩いているではありませんか。
さっき、スタッフが言っていた家族連れに間違いない!
私 「すみません。バス停ってこっちであってますか?」
奥様「バス停?ちょっと分からないです。このあたりを散策しているだけなので。」
私 「あっ、すみません。バス停に向かわれていると思ったので。失礼しま…」
子 「ねえ、このおじさん誰?」
奥様「こら、おじさんじゃないでしょ。」
私 「あっ、大丈夫ですよ。」
子 「ねえ、なんでこのおじさん話しかけてきたの?ねえ、なんで?」
奥様「すみません。おじさんじゃないでしょ。パパよりずっと若いでしょ。」
「おじさん」という言葉を否定させようとする奧様。
かたくなに「おじさん」と言い張る娘。
バスの時間が迫っているのに、私がおじさんか否かでもめている時間はない。
てんぱった私は「おじさんだよ!」と訳の分からない自己紹介でその場を去ることになります。
バスには余裕で間に合って、次は「中田商店前」で降ります。
裏見ヶ滝
次は、裏見ヶ滝へ。
裏見ヶ滝へ向かう途中に、小さな滝がありました。
亜熱帯っぽい植物がたくさん生えています。
裏見ヶ滝の近くには「裏見ヶ滝温泉」と言って、水着着用の温泉施設があります。
気になる人はぜひ。
今回は、時間がなかったのでパスです。
ここが入り口。
階段を上っていきます。
裏見ヶ滝までは遊歩道が整備されていて、森の中を散策できます。
まさにジャングルですね。
川沿いの道を進んでいくと…
裏見ヶ滝が見えてきました!
名前の通り、滝を裏側から見ることができます。
幻想的な滝です。
コケに水しぶきがかかって、大変趣深い。
古民家喫茶 中之郷
次は、裏見ヶ滝からほど近い「古民家喫茶 中之郷」へ。
八丈島で人気のカフェの中之郷【八丈ガイド】
ここは本当におすすめです。
まず、喫茶店自体が古民家を改装して造られたもので、八丈島の昔ながらの家を楽しむことができます。
きれいな庭です。
しかも、ごはんもうまいときたもんです。
「ツナえりんぎトースト」を頼んで、最後はデザート。
なんか古民家って落ち着くなあ。
こんな家住んでみたい。
やすらぎの湯
やすらぎの湯は、「みはらしの湯」のような露天風呂はありませんが、昔ながらの温泉といった雰囲気を楽しむことができます。
ちかくに、海辺に設置された足湯もあるので、そこに入って海をのんびり眺めるのもいいかもしれません。
ここで、バスを待っていたら、滞在初日に仲良くなった島の人が車で通りかかりました。
ここではAさんとしておきましょう。
Aさんは、
「みやがわさん!みやがわさんじゃん!
みやがわさんだよね!?」
と車の窓を開けて、私とはまったく違う名前を連呼しています。
「そうだよ!」とも「ちがうよ!」とも言えず、変なリアクションをしていると、
「またねー!」と言って去っていきました。
大里の玉石垣
バスを降りて、大里の玉石垣をさがします。
細い路地に入ると、玉石垣がありました。
八丈島は地理的に、頻繁に台風の通り道となります。
雨や風から家を守るために、玉石の石垣を築いて、その上にツバキやタブノキなどを植えて防風林をつくったのだそうです。
きれいに並べられていますね。
石垣の奥には、八丈小島が見えます。
高倉(六脚倉)
大里の玉石垣の近くには、旧八丈島歴史民俗資料館があるのですが、そこには高倉が残っているというので、見に行ってみることにします。
扉には「東京都八丈島町舎」と書かれています。
昔の役場でしょうか。
これが高倉(六脚倉)。
なんか、どこかでみたことあるなあと思ったら、奄美で見た高倉にそっくりなのです。
下の写真が奄美にある高倉です。
そっくりですよね。
一説によると、黒潮に乗ってきた人々によって、南方から奄美、八丈と伝わったといわれています。
ただ、八丈島の高倉は、奄美のものよりも古い時代の特徴が残っているのだそうです。
柱には「ネズミ返し」がついていて、ネズミが侵入できないように工夫されています。
こうして、滞在6日目を終えました。
滞在7日目は、朝からよい天気。
テントを撤収し、八丈プラザ公園を後にします。
そのとき、AさんからLINEが。
「今日最終日って言ってたよね?キャンプ場から歩いて空港行くの?」
「バスで向かいます。」
「どこから乗るの?」
「スーパーあさぬまの前の停留所です。
初日はありがとうございました。八丈島楽しかったです。」
バスを待っていると、1台の車が目の前に停まります。
窓が開いて「乗ってく?」
Aさん!
「バスで行くと、検査場めっちゃ混むからね。」
わざわざ送ってくれるために、来てくれたのだそう。
空港までべちゃくちゃしゃべって向かいました。
八丈島まとめ
今回は、八丈島になんと7日間も滞在しました。
1つの島をじっくり時間をかけて楽しみたいと思っていたのですが、今回、それが叶ってよかったです。
滞在は基本テント。
今回は、底土野営場と八丈プラザ公園をベースキャンプにしました。
八丈富士や三原山に登り、様々な温泉に浸かって、八丈島に少しだけ溶け込めた感じがしました。
ベースキャンプをつくって、そこから色んなところに思いのまま出かけてみるというスタイルも案外おもしろいなあと思えた旅でした。
あと、八丈島のいいところは、なんと言っても「人」。
暴風雨にあったときは、色んな人が親切にしてくれました。
みんな気さくに話しかけてきてくれて、こんなに島の人と仲良くなれたのは初めてでした。
八丈島、本当に最高です。