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ロングトレイルに最適なシューズは?[後編] 履き比べて決めたのは、On(オン)のシューズ!

最近はロングトレイルに興味があり、色々なトレイルを歩いています。
はじめは登山靴で歩いていたのですが、ロングトレイルを歩くうちに登山靴ははたして最適なのだろうか?という疑問が生じてきました。
今回は、ロングトレイルに最適なシューズはどんなものかを考察し、最終的に選んだシューズを紹介していきたいと思います。

 

前編では、ロングトレイルに最適なシューズの条件を書き出してみました。

www.gojikitakubu.com

 

後編では、候補となったシューズと履いた時の感想を紹介し、最終的に選んだシューズをお見せします。

 

 

ロングトレイルのシューズに求める条件

ロングトレイルのシューズに求める条件をもう一度確認してみます。
条件は、以下の7つです。
それぞれの条件の詳細は、前編をご覧になってください。

 

 △履きやすい
 △ローカット
 △ソールがやわらかい
 △軽い
 △通気性が高い
 △防水性が高い
 △デザイン性が高い

 

条件が確認できたところで、「さかいやスポーツ シューズ館」へ

条件が確認できたところで、実際にお店へ向かいます。
訪れたのは「さかいやスポーツ シューズ館」。

 

ロングトレイルに適したシューズを探していることと、上記の7つの条件をお店の方に伝えます。
ロングトレイルでは、登山道やハイキング道、自然散策路、里山のあぜ道、車道など、様々な道を歩くことも伝えました。
初めハイキングシューズを眺めていると、
「今、モアブを履かれていたということなので、その辺りのシューズはモアブと大きな差はないかもしれません。もしかしたら、ロングトレイルには“トレイルランシューズ”が合うかもしれませんね。」
と店員さん。

 

ちなみに、モアブというのはこんな靴です。
MERRELL(メレル)のモアブ「MOAB 2 GORE-TEX® WIDE WIDTH」。

 

それで、トレイルランシューズ中心に自分の条件に合いそうな候補をいくつか出してもらいました。

 

ロングトレイルのシューズの候補となったもの

ロングトレイルのシューズの候補となったものは、以下の4つです。

 

それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

Arc'teryx(アークテリクス)「ノーバン LD ゴアテックス シューズ」

1つ目の候補は、Arc'teryx(アークテリクス)「ノーバン LD ゴアテックス シューズ」。

 

機能はこんな感じ。

  • 重量 (片足) : 330 g
  • ゴアテックス:防水・防風性と透湿性を備える素材を使用。
  • 通気素材:ムレを逃すことで、温度を調整し、服の内側を快適に。
  • ビブラム® メガグリップ・アウトソール:テクニカルなトレイルでも万能なグリップ力を保持。

 

さすがはアークテリクス。
機能はもちろんですが、デザイン性がすばらしいです。
シンプルで主張しすぎない品のいいデザインで、ボリューム感もそれほどないので、そのまま街に履いていっても違和感なく履けると思います。
足を入れてみると、すんなりやわらかく入る感じ。
ただ、しばらく歩いてみると小指の付け根が少しあたる感じがしました。
私の足幅にはすこし狭かったのかもしれません。
あとは、足先の補強(硬さ)が少し弱い感じがしたので、そこが少し心配でした。

 

SALOMON(サロモン)「SENSE RIDE GTX NOCTURNE(センス ライド ノクターン)」

次に履いたのは、SALOMON(サロモン)の「SENSE RIDE GTX NOCTURNE(センス ライド ノクターン)」。 

 

機能はこんな感じ。

  • 重量 (片足) : 290g。
  • ゴアテックスを使用していながらメッシュシューズのような履き心地。
  • ソールはあらゆる表面に対応するよう設計された Contagrip® MAというもので、濡れた路面や乾いたトレイル、硬い表面やぬかるみなど、どんな状況でも対応できる。
  • Quicklace(クイックレース):細くて丈夫な紐を 1 回で締めあげることが可能。

 

サロモンってひと昔前はスキーとかのウインタースポーツのイメージがありましたが、今では夏山でも確固たる地位を築いていますね。
特にトレランの方がよく利用しているのを見る気がします。
さっそく履いてみると、足入れはやわらかく、どこかに当たる感じもなく、全く問題ありません。
歩いてみると、軽快に地面を蹴りだせる感じがします。
軽くてしなやかなシューズなので、よりスピードを重視した人に向けて作られているのかもしれません。

 

少し気になる点は、シューズの柔らかさ。
車道などで軽快な歩きをするためには一定の柔らかさがいるのですが、山の中ではある程度、補強性も欲しいところ。
全体的な補強は4つの候補のなかでは少なく、そこが少し気になりました。

 

On(オン)「Cloudventure Waterproof(クラウドベンチャー ウォータープルーフ)」

次に履いてみたのは、On(オン)の「Cloudventure Waterproof(クラウドベンチャー ウォータープルーフ)」。

 

機能はこんな感じ。

  • 重量 (片足) : 345 g。
  • Missiongrip(ミッショングリップ)と呼ばれるアウトソールは、さまざまなグリップパターンを組み合わせているため、天候に関わらずトレイル上でしっかり動きをコントロールできる。
  • On の特許技術であるCloudTec(クラウドテック)が使用されていて、ソフトな着地と爆発的な蹴り出しを可能にしている。
  • 100%防水でありながら通気性も確保したメンブレンを採用。伸縮性も高い。

 

On(オン)は2010年、スイスのアルプスで生まれた、比較的新しいメーカーです。
3人のアスリートが「ソフトな着地と爆発的な蹴り出し」というコンセプトのもと、シューズ作りを始めたところからスタートしています。
最近ではロードマラソンだけでなく、山の中でトレイルランの方が履いているのもちらほら見かけます。
履いてみると、すごくやわらかな履き心地というわけではないのですが、ピタッと足にくっつく感じ。それでいて、つま先は少し余裕があって指先は自由に動かせます。
実際に歩いてみると、足に吸い付く感覚で、4つの候補のなかで一番しっくりきました。
アッパーの補強も適度に入っていて、シューズ自体の硬さも申し分ありません。

 

1つ気になったのは、ソールです。
Cloudventure Waterproof(クラウドベンチャー ウォータープルーフ)は、On の特許技術であるCloudTec(クラウドテック)が採用されています。
ソールの部分がブロック状に分かれていて、それぞれのパーツが着地の瞬間につぶれることによって、「ソフトな着地と爆発的な蹴り出し」を可能にしているわけです。
この独特な形状のソールに関して、悪路でのグリップ力はどれほどなのかが少し気になりました。

 

LA SPORTIVA(ラ・スポルティバ)「Spire GTX Surround (スパイアGTXサラウンド) 24B」

最後に試し履きしたのは、LA SPORTIVA(ラ・スポルティバ)「Spire GTX Surround (スパイアGTXサラウンド) 24B」です。

 

機能はこんな感じ。

  • 重量 (片足) : 460 g。
  • GORE-TEX SURROUNDを備える。シューズ内部の蒸れはGORE-TEXを透過してサイドにある通気口から外に排出される。
  • ソールにはビブラムを使用。

 

ラ・スポルティバはイタリアの老舗メーカーです。
山に行くと本当によく見かけるメーカーです。
ラ・スポルティバは性能はもちろんですが、なにより色と形がとってもかっこいいです。
このシューズはトレイルランというよりかは、ファストハイキング向けとして作られていて、他の3つに比べると頑丈なつくりで少し重いです。

 

ラ・スポルティバすごく憧れのあるメーカーなのですが、以前に足の形が合わず失敗しています。

www.gojikitakubu.com

 

今回も恐る恐る履いてみると、やっぱり甲からつま先あたりが窮屈に感じました。
もう一つサイズを上げてみると、窮屈さはなくなったのですが、歩くとかかとが浮いてしまいます。
今回もダメだったか…とあきらめかけていると、店員さん「インソールを変えてみましょうか」と提案してくださいました。
インソールくらいで変わるかなあと思っていたのですが、実際に変えてみるとこれが劇的に変わりました。
スポルティバに心を奪われそうになっていた私ですが、歩いてみるとほんの少しだけですが、足があたる感じが残っていました。
ほとんど気にならない程度でしたが、長時間歩いたらどうだろうかと少しひっかかります。

 

最終的に選んだのは…On(オン)「Cloudventure Waterproof(クラウドベンチャー ウォータープルーフ)」

 

4つの候補を一通り、試し履きしました。
ここから最終的に1足にしぼっていきたいと思います。

 

まずは、Arc'teryx(アークテリクス)「ノーバン LD ゴアテックス シューズ」。
足を入れたときはやわらかく入る感じでしたが、しばらく歩いてみると小指の付け根が少しあたる感じがしました。
長時間歩いていると、足のトラブルが発生する可能性があるので、これは除外します。

 

次に、SALOMON(サロモン)「SENSE RIDE GTX NOCTURNE(センス ライド ノクターン)」。
4つの候補の中で最も軽く、やわらかい作りになっていました。
この辺りは好みの問題になるのですが、私の場合はもう少しだけ補強性の強いシューズが欲しいなと思いました。
よって、このシューズも候補から外しました。

 

残るは、On(オン)「Cloudventure Waterproof(クラウドベンチャー ウォータープルーフ)」とLA SPORTIVA(ラ・スポルティバ)「Spire GTX Surround (スパイアGTXサラウンド) 24B」の2択です。

 

店員さんに相談すると「今モアブを履いていて、新しい感覚に挑戦したいのであればOn(オン)だと思います。」とのこと。
たしかにLA SPORTIVA(ラ・スポルティバ)はハイキングシューズに分類されるので、モアブと比較して新しい感覚はないかもしれないなあ。ロングトレイルでトレランシューズを試しているのも面白いかもとも感じました。

 

On(オン)のグリップ力が少し気がかりだったので聞くと
「たしかに登山靴なんかに比べると、グリップ力は落ちるかもしれません。トレランの場合、走りながらの移動になるので、グリップ力が高すぎるとむしろ危険なので、そのような設計になっています。
それでも、普通に歩く分にはしっかりグリップ力はあります。」
というような説明でした。

 

それでも、LA SPORTIVA(ラ・スポルティバ)の佇まいはかっこよくて捨てがたい。
最後にもう一度履き比べてみます。
On(オン)は足にぴったり吸い付く感じで、歩いていても全く違和感がありません。
軽い足さばきで少し推し進めてくれる感じさえあります。
岩場を模した体験ゾーンを歩いてみると、しっかりしたグリップ力やつま先の補強性も確認できました。

 

LA SPORTIVA(ラ・スポルティバ)は、インソールを変えれば問題なく履けます。
しかし、少し歩いてみると、やはりちょっとだけ違和感が。
残念ですが、今回LA SPORTIVA(ラ・スポルティバ)はあきらめます。

 

ということで、最終的に決めたのは、On(オン)「Cloudventure Waterproof(クラウドベンチャー ウォータープルーフ)」でした。

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まとめ

今回は、ロングトレイルに最適なシューズは?ということで、私のシューズ選びの過程を紹介しました。

 

自分にとっての最適なシューズを見つけ出すには、以下の3つのステップを踏めばいいと思います。

 

①自分がこれから歩きたいスタイルをはっきりさせる
まずは、自分がこれから歩きたいスタイルをはっきりさせる必要があります。
ロングトレイルを歩くといっても、国や場所、季節などによって条件は大きく変わってきます。
そして、歩くスピードや装備の重さなどによっても選ぶシューズは変わってきます。

 

②シューズに求める条件をあげる
自分が歩きたいスタイルが決まったら、そのスタイルに合う条件をまとめてみます。
項目としては、以下のようなものがあります。

 

  • 履きやすい
  • ローカット or ハイカット
  • ソールのやわらかさ
  • 重さ
  • 通気性
  • 防水性
  • デザイン性

 

③試し履き
シューズに求める条件をまとめたら、お店に行きます。
自分が歩きたいスタイルや条件をお店の人に伝えれば、より最適なものを選べる可能性が高くなります。
いくつか候補が決まったら実際に履いてみましょう。
実際に履いてみて、自分の足にあうかどうかが一番大切だと思います。

 

今回紹介した4つのシューズは、機能的にもデザイン的にもどれも最高級のものだと思います。
その中で最終的に決めたのは、On(オン)「Cloudventure Waterproof(クラウドベンチャー ウォータープルーフ)」でした。
現在は、このシューズで各地のトレイルを歩いています。
町の中から、森の中まで、幅広く対応してくれる最高のシューズで、満足しています。
このシューズの詳しくレビューについては、また紹介したいと思います。