ニーモのテント「ホーネットストーム2P」をレビューしたいと思います。
- ニーモ「ホーネットストーム2P」の基本スペック
- ニーモ「ホーネットストーム2P」を実際に使ってみる
- ニーモ「ホーネットストーム2P」のグッドな点
- ニーモ「ホーネットストーム2P」のちょっと気になる点
- まとめ
ニーモ「ホーネットストーム2P」の基本スペック
「快適性、居住性を保ちながらも極限までの軽量化を追及したULバックパッキングモデルです。インナーテントを風や冷気の侵入を防ぐブリーザブルナイロンに変更。ドア部はメッシュとの2重構造にし、蒸し暑い時には換気を促すことが可能です。インナーテント上部に特許出願中のフライバー™ボリューマイジングポールクリップを設置し、従来よりも上部空間を大幅に拡大しています。2つのドア+前室、ライトポケットやボリューマイジングガイアウトなど充実した機能も備えながらも、本体重量は1㎏を切る軽さです。
就寝人数 2人
最小重量 940g
本体素材 メッシュ/10D ナイロン
フライ素材 10D Sil/PeUナイロン
フロア素材 15D Sil/PeUナイロン
フロア面積 2.6㎡
前室面積 0.7㎡×2」
ホーネットストーム 2P・NM-HNTST-2P(テント) NEMO Equipmentニーモ・イクイップメント公式サイト|イワタニ・プリムス株式会社
ニーモ「ホーネットストーム2P」を実際に使ってみる
ニーモ「ホーネットストーム2P」とグランドシートを購入しました。


標準装備されているのは、スタッフサック、ガイライン、リペアツール(応急処置用)、ペグです。
ポールを取り出すと、これくらいコンパクトになります。
最小重量は940g。
最小重量というのは、ペグなどの付属物を除いた、インナーテント、フライシート、ポールの重量のことだそうです。
2人用のダブルウォールで、これほど軽いテントはめずらしいです。
実際に建ててみます。
グランドシートを敷いたら、その上にインナーテントを広げ、ポールを組み立てます。
インナーテントに取り付けられている「ポールクリップ」をポールにひっかけます。
ひっかけるだけなので、簡単に取り付けられます。
インナーテント上部には「フライバーボリューマイジングポールクリップ」と呼ばれるクリップが設置されています。
前方と後方の2か所あります。
このクリップによって、インナーテントを外から引っ張り上げることで、上部空間を大幅に拡大しています。
後方にある「ボリューマイジングコーナーストラット」を垂直に立て、ペグで固定します。
写真では斜めになっていますが、実際はもう少し垂直に立ちます。
この「コーナーストラット」によって、テントの後方の壁が垂直に立ち上がり、内部の空間を広くしてくれます。
これでインナーテントが立ち上がりました。
「ホーネットストーム2P」は、旧作からアップデートされたときに、インナーテントの生地がネットからブリーザブルナイロンに変更されました。
このブリーザブルナイロンによって、風や冷気の侵入を防ぐことができます。



インナーテントが立ち上がったら、フライシートをかけていきます。
全体のテンションを調整し、最後に「ボリューマイジングガイアウト」のフックをフライのループに取り付けます。
これもインナーテントを外から引っ張り、内部空間を広げる工夫です。
これで完成。
色んな角度から見ていきましょう。



前方のバスフロアはかなり上部まで立ち上がっています(灰色の部分)。
その変わり、フライシートが大きく省略されています。
両側に大きなドアが取り付けられており、2人で使用しても出入りはスムーズです。
ドアには大きめのメッシュ窓が取り付けられているので、虫が入ることなく十分に換気ができます。
暑くて寝苦しい夜には、最適ですね。


前室はかなり広いです。
シューズを置いても、これだけスペースが余っています。
しかも前室は両側にあるので、かなりの広さです。
中を見てみましょう。
幅50cmのスリーピングマットを敷くとこんな感じです。
もちろん2人で寝ることも十分可能ですが、荷物を置いて広々使いたい場合は、1人使いをおすすめします。



上部やサイドには、ポケットが取り付けられていて、ライトや貴重品などの小物を入れることができます。


実際に「ホーネットストーム2P」を持って、ウルトラライトハイキングに出かけました。
1回目は鹿児島県の徳之島、2回目は香川県の女木島です。
いずれも最低気温は10℃ほどでしたが、風が吹き込んで寒くて眠れないということはなく、快適に利用できました。
ニーモ「ホーネットストーム2P」のグッドな点
ニーモ「ホーネットストーム2P」のグッドな点を挙げてみましょう。
とにかく軽い
「ホーネットストーム2P」の特徴のひとつが、その軽さです。
2人用のダブルウォールテントで、最小重量1kgを切るテントはかなり限られています。
内部空間が広い
「ホーネットストーム2P」のもう一つの特徴が居住性の高さです。
軽いというだけでなく、かなり快適に過ごせるのもこのテントの良さです。
内部空間は、幅130cm/108cm、長さ215cm、室内高98cm。
色んな工夫によって内部空間が広く保たれています。
室内高98cmは少し低いかと思ったのですが、「フライバーボリューマイジングポールクリップ」によって天井部分の空間も広く、天井に頭がつくというようなことはありませんでした。ちなみに、私の身長は174cmです。
前室が広い
前室は文句のつけようがないくらい広い。0.7㎡×2つあります
モンベルステラリッジ2型の前室がだいたい0.36㎡だから、「ホーネットストーム2P」の前室がいかに広いかが分かっていただけると思います。
保温性がある
インナーテントの生地がブリーザブルナイロンのため、風や冷気が浸入してくることはありません。
メッシュ生地のインナーテントと比べたら保温性が高くなっています。
ニーモ「ホーネットストーム2P」のちょっと気になる点
逆に、「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のちょっと気になる点を挙げてみます。
前方が風でばたつく
前方のバスフロアはかなり上部まで立ち上がっているかわりに、フライシートが大きく省略されています。
ですので、風が吹くとこの部分がダイレクトに揺れます。
風が強いときは、風が吹くたびに頭にあたるので気になります。
フライシートが少し短い
ステラリッジなどに比べると、フライシートが少し短く、地面から距離があります。
その分、少し風や雨の影響が強くなるように思います。
弱い風や雨であれば気になりません。
まとめ
今回は、ニーモ「ホーネットストーム2P」をレビューしました。
「ホーネットストーム2P」は軽いだけでなく、居住性の高さも実現していて、非常にバランスのよいテントです。
特に、インナーテントの生地がメッシュからブリーザブルナイロンに変わったことで保温性が高まり、使えるシチュエーションも大きく広がったように思います。
軽量コンパクトなので、気軽に色んなハイキングに持っていけそうです。
なお、ニーモ「ホーネットストーム2P」を買うまでの経緯はこちらの記事で書いています。
※写真は緊急事態宣言の出る前に撮影したものです。