2010年、3人のアスリートによってスイスで生まれたOn(オン)。
「ソフトな着地と爆発的な蹴り出し」というコンセプトでシューズ作りをスタートし、そのコンセプト通り画期的なシューズを次々に生み出しているメーカーです。
そんなOn(オン)のシューズ「クラウドベンチャーウォータープルーフ」を使い始めて1年経ったので、レビューしたいと思います。
- On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」の基本スペック
- On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」を実際に使ってみる
- On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のグッドな点
- On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のちょっと気になる点
- まとめ
On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」の基本スペック
「高いクッション性とグリップ力を備えた軽量ウォータープルーフトレイルランニングシューズ。この一足でどんなオフロードも思いのまま。
適している用途:トレイルラン、長距離オフロードラン、雨天ラン
重さ:345g
ドロップ:6mm
ウォータープルーフ」
【オン公式通販】クラウドベンチャー ウォータープルーフ/Cloudventure Waterproof - 防水トレイルランニングシューズ | On オンラインショップ
赤字の項目が、「クラウドベンチャーウォータープルーフ」に該当するものです(上記HPより)。
アクティビティ | タウンユース | トレーニング | レース | |
路面 | ロード | ミックス | トレイル | |
クッショニング | ダイレクト | バランス | ハイクッション | |
安定性(スタビリティ) | フレキシブル | 安定感がある | ー | |
幅 | 普通 | 幅広 | ー |
「クラウドベンチャーウォータープルーフ」の大きな特徴は4つあります。①CloudTec(クラウドテック)
②Missiongrip(ミッショングリップ)
③Speedboard(スピードボード)
④防水メンブレン
①CloudTec(クラウドテック)
On(オン) の特許技術であるCloudTec(クラウドテック)。
On(オン)と言えば、特徴的なのがソールのかたち。
ソールが細かいブロック状のパーツに分かれていて、これを「クラウドパーツ」と呼んでいます。
着地した際は、地面と接するクラウドパーツから潰れていき、しっかりとした土台へ変化。その後、パーツの形が回復するのに合わせてパワフルな蹴り出しをサポートしています。
この動画が分かりやすいかも。
Sorry Gravity! Meet Zero-Gravity Running (original version) (Cloudsurfer & Cloud)
CloudTec(クラウドテック)によって、ソフトな着地と爆発的な蹴り出しが可能になるわけです。
②Missiongrip(ミッショングリップ)
Missiongrip(ミッショングリップ)と呼ばれるアウトソールは、粘りのあるラバー素材が採用されており、さまざまなグリップパターンを組み合わせているため、天候に関わらずトレイル上でしっかり動きをコントロールできます。
③Speedboard(スピードボード)
ソールとアッパーの間に位置するSpeedboard(スピードボード)。
スピードボードはたわんで着地の衝撃を吸収し、そのエネルギーを跳ね返るような形で推進力に変換してくれます。
「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のSpeedboard(スピードボード)は中央部分を狭くしてよりねじれやすく設計されています。
これにより険しい足場のトレイルでも左右交互の動きが自由自在となりました。
④防水メンブレン
100%防水でありながら通気性も確保したメンブレンを採用しており、伸縮性も高いです。
On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」を実際に使ってみる
実際に履いてみます。
アッパーは結構薄めで、かかとはしっかりと補強されています。


すごくやわらかな履き心地というわけではありませんが、足全体がピタッとはまる感覚があります。
つま先部分は少し広めに作られていて、指先のストレスはなく自由に動かせます。
アッパー部分はメッシュでできていますが、ところどころ補強されていて、安定感と柔らかさがちょうどよいバランスでできています。
実際に歩いてみると、着地はソフトで膝や腰に衝撃がくる感じはありません。
硬いソールのシューズは、ダイレクトに衝撃がきますが、「クラウドベンチャーウォータープルーフ」はそれを感じません。
また、蹴りだすときに少しだけ後ろから押し出されるような推進力を感じます。
舗装路では特に顕著で、距離をかせぎたいときにはありがたいです。
ウォータープルーフと言っているだけあって、防水性は完璧です。
どしゃぶりにあっても、水たまりにはいっても、水がシューズ内に侵入することはありません。
試しに海にアッパーがかぶるまで入ってみます。
しばらくして脱いでみましたが、中はサラサラです。


蒸れについてはメッシュのシューズに比べれば劣ると思いますが、完全防水にも関わらずかなりと透湿性がある感じがします。
このシューズを買う際に一番気になった点は、「ソールが滑りやすいかどうか」です。
ソールのグリップ部分の溝が浅いので少し不安だったのですが、私の場合は全く問題ありませんでした。
実際にこのシューズで、舗装路、ふかふかの山道、岩場、砂浜などを歩きましたが、これまで使用してきたシューズの中でもかなり滑りにくいと感じています。




On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のグッドな点
On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のグッドな点を挙げてみましょう。
ソフトな着地と推進力
On(オン)のシューズの一番の強みは、ソフトな着地と推進力だと思います。
「これまでのハイキングシューズとは別の新しい感覚に挑戦したいなら、これ。」と言った店員さん。あなたの言う通りでした。
膝や腰への負担も少ないし、後ろから押し出してくれる感覚は新鮮です。
軽い
登山靴は重厚なものだと、1000gに迫るものも多くありますが、このシューズは350gを切っています。
使用場面は慎重に考えるべきだと思いますが、低山ハイクには十分使用できると思います。足元が軽いだけで、かなりの体力が節約できます。
しっかりとした防水
シューズ内に水が浸入すると、足の皮がふやけてきてマメができやすくなります。
なにより、水が入った状態で歩くのは不愉快です。
しっかりとした防水で、シューズ内が濡れるのを防いでくれるのはありがたい機能です。
適度な強さと柔らかさ
私の場合は高山に登るよりは、ロングトレイルなどを歩くことが多いです。
そうすると、自然道だけでなく舗装路も歩く場面が増えます。
多くの登山靴は自然道を歩くようにソールが固くつくられているのですが、これで舗装路を歩くと結構しんどい。
「クラウドベンチャーウォータープルーフ」は、自然道にも舗装路にも合うちょうどいいソールの硬さをもっています。
デザインがかっこいい
奇抜な色でなくて、モノトーンでデザインされた「クラウドベンチャーウォータープルーフ」。
山からそのまま街にでても違和感なく溶け込むことができます。
On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のちょっと気になる点
逆に、「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のちょっと気になる点を挙げてみます。
小石挟まりがち
「クラウドベンチャーウォータープルーフ」のソールは、真ん中が大きく開いています。
ここに石がすっぽりはまることがあります。
そのまま歩いていても取れないので、それは少し面倒かも。
まとめ
今回は、On(オン)「クラウドベンチャーウォータープルーフ」をレビューしました。
トレラン向けのシューズに挑戦するのは初めてで、本当にハイキングで使えるのだろうかという不安もありましたが、買ってよかったです。
このシューズを購入して1年経ちましたが、大満足しています。
これからもこのシューズで色んなトレイルを歩いていきたいです。
なお、On(オン)のシューズ「クラウドベンチャーウォータープルーフ」を買うまでの経緯はこちらの記事で書いています。
※写真は緊急事態宣言の出る前に撮影したものです。