今、「島×ロングトレイル」というものに挑戦しています。
これは、主に日本の島において、長いハイキングコースを歩くというものです。
島の中を長い距離歩くことで、その島独自の自然や歴史をより深く感じることができると考えています。
この「島×ロングトレイル」に挑戦するきっかけとなったのが、礼文島です。
礼文島には、島全体にハイキングコースが整備されています。
最北端「スコトン岬」から最南端「知床」まで歩けば、40kmほどのロングトレイルを楽しむことができます。
前日は、最北端のスコトン岬を出発し、「岬めぐりコース」と「8時間コース」をつなげて、緑ヶ丘公園キャンプ場まで歩きました。
透明度の高い海が見られる澄海岬をめぐり、礼文島に残された数少ない森をトレッキングしました。
この日は、緑ヶ丘公園キャンプ場を出発し、「礼文林道コース」と「桃岩展望台コース」を歩き、最南端の「知床」を目指します。
「礼文林道コース」&「桃岩展望台コース」トレッキングの概要
<とき>2018年08月14日
<天気>くもり
<ルート>「礼文林道コース」&「桃岩展望台コース」
<距離>15km
<行程>
07:30 緑ヶ丘公園キャンプ場
08:00 礼文林道コース入り口
08:50 礼文滝分岐点
09:20 レンジャーハウス
10:10 礼文林道コース終点
10:30 桃岩登山
10:50 桃岩展望台
12:30 元地灯台
13:00 知床
コース詳細はこちら。
礼文島トレイルコース
「礼文林道コース」&「桃岩展望台コース」トレッキングの詳細
緑ヶ丘公園キャンプ場
07:30 緑ヶ丘公園キャンプ場
荷物をまとめて出発です。
昨日はこのあたりでアブの大群に襲われたので、今日はしっかり長ズボンです。
顔にタオルをまき、林道に入っていきます。
予想通りアブが集まってきましたが、長ズボンのおかけでそれほど刺されずに済みました。
礼文林道コース入り口
08:00 礼文林道コース入り口
ここから「礼文林道コース」に入っていきます。
このあたりの森は、礼文の漁師さんが守っているという看板が出ていました。
森は豊かな川をもたらし、その川は栄養素を海へと運び、魚を育てるという話を聞いたことがあります。
一見無関係と思われる海と森ですが、実は深い結びつきがあるようです。
海が見えてきました。
礼文滝分岐点
08:50 礼文滝分岐点
急な坂や沢を横切ることの多い「礼文滝コース」との分岐点。
礼文滝は少し見たかったですが、今回はパス。
平坦なコースです。
何か建物が見えてきました。
レンジャーハウス
09:20 レンジャーハウス
ここにトイレもあるので、少し休憩です。
礼文島の夏は、本当に涼しくてすごしやすいです。
30度を超える日はほとんどなくて、25度以上の夏日も数日ほどといわれています。
夜になれば、少し肌寒いほどです。
利尻山の頂上が少しだけのぞいています。
なかなか全貌を見せてくれません。
礼文林道コース終点
10:10 礼文林道コース終点
ここで「礼文林道コース」は終わりです。
連日のハイキングで足裏にはマメができて、まあ痛い。
マメができた部分にティッシュを詰め込んで、進みます。
礼文島には、「桃岩荘」という有名なユースホテルがあるのですが、それを一目見たかったので、行ってみることにします。
地図を見ると、桃岩トンネルを通っていけば近いようです。
まずはトンネルを目指します。
どゆこと?
ちょっとパニックになって、入り口付近をしばらくうろちょろします。
どゆこと?
トンネルの入り口に「通行禁止」という立て看板が置いてあるのは見たことあるけど、
穴が完全に埋まってるよ?
あらためて地図を調べると、「新桃岩トンネル」というのができています。
もしかしたら、「新桃岩トンネル」ができた時点でこちらのトンネルは埋めたのでしょうか。
とりあえず、この日は「桃岩荘」を見るのはあきらめます。
桃岩登山口
10:30 桃岩登山口
桃岩登山口から桃岩展望台へと上がっていきます。
20分ほどの道ですが、坂が急で結構しんどいです。
ここから「桃岩展望台コース」に入ります。
桃岩展望台
10:50 桃岩展望台
桃岩が見えてきました。
桃岩はマグマ活動によってできた岩です。
まん丸で本当に桃のようです。
桃岩がつくりだす谷もすごくきれいです。
この桃岩にアイヌ民族にまつわる伝説が残っています。
「時は江戸時代、礼文島において香深アイヌと天塩アイヌとの間に争いが起こりましたが、香深アイヌからの休戦の申し入れを天塩アイヌが受け入れて、桃岩の頂上で講和の誓いを立て祝宴となりました。そして、香深アイヌが頂上に祭壇をつくり、数々の宝物を天の神に供えたところ、端から彩雲が降りてきて宝物を受け取り、天空遥かに舞い上がって行ったと伝えられています。」
礼文町看板より
元地灯台に向かいます。
もう一度振り返ります。
この光景やっぱり好きです。
ここからは元地灯台まで尾根をずっと歩くコースで、景色もよく非常に気持ちのよい道です。
すこしずつ高度があがっていきます。
なんて気持ちいい道でしょう。
利尻山が少し見えてきました。
花が咲き乱れています。
礼文島にはたくさんのハイキングロードがあるのですが、この「桃岩展望台コース」が一番気持ちのいい道だったと思います。
高度を上げていくにつれて、景色が変わっていくのがおもしろいです。
赤い屋根の建物が「桃岩荘」です。
おとぎ話にでてくるような光景です。
このあたりの展望台で昼食にします。
ご夫婦と一緒になったので、お話しながら食べました。
聞くとご夫婦も2日前に、礼文岳に登ったそうなのですが、そのときも霧がかかって何も見えなかったそうです。
北海道には「セイコーマート」というコンビニみたいなのがあるのですが、礼文島の「セイコーマート」の売り上げが全体の2位らしいのです。
ちなみに、1位が札幌。
礼文島には売店が少ないので、「セイコーマート」の売り上げが多いのだと教えてくれました。
元地灯台
12:30 元地灯台
灯台が見えてきました。
断崖絶壁の上に建っています。
灯台からの見晴らしもいいです。
知床までもう少しです。
13:00 知床
知床です。ゴール!
これが知床の港。
約40kmの道のり、長かったです。
島の中を長い距離じっくり歩いたのは、これが初めてでした。
歩き終わった後は充足感に満たされて、島に少し溶け込めた気分になりました。
「北のカナリアパーク」へ
知床の近くにあり「北のカナリアパーク」へ寄ってみることにします。
ここは映画「北のカナリア」のロケ地です。
湊かなえさんの原作をもとにつくられた映画で、吉永小百合さん主演です。
この小学校はロケのため、わざわざ建てたもので、もともと小学校があったわけではないようです。
映画を撮影した後に、そのまま残しているそうです。
中は撮影禁止ですが、昔の小学校の雰囲気が忠実に再現されています。
冬には極寒になので、撮影も大変だったそう。
「三井観光ホテル」へ
この日は、三井観光ホテルに泊まります。
これまでテント泊だったので、久しぶりのベッドです。
ふかふかのベッドとお風呂とあったかいご飯って、それだけで本当に幸せです。
三井観光ホテルはサービスも最高でした。