礼文島の1日目は、礼文岳に登りました。
頂上は雲に覆われていて、残念ながら景色を眺めることはできませんでしたが、
霧がった森を歩くのも神秘的な感じで楽しかったです。
そのときの様子はこちらです。
2日目は、礼文島の最北端のスコトン岬を出発し、「岬めぐりコース」と「8時間コース」をつなげて、緑ヶ丘公園キャンプ場まで歩きます。
「岬めぐりコース」&「8時間コース」トレッキングの概要
<とき>2018年08月13日
<天気>くもり
<ルート>「岬めぐりコース」&「8時間コース」
<距離>22km
<行程>
10:20 スコトン岬
11:30 ゴロタ岬
13:10 澄海岬(すかいみさき)
16:10 アナマ川
16:50 宇遠内漁港
18:00 緑ヶ丘公園キャンプ場
コース詳細はこちら。
礼文島トレイルコース
「岬めぐりコース」&「8時間コース」トレッキングの詳細
久種湖岬キャンプ場を出発
前日は「久種湖岬(くしゅこみさき)キャンプ場」で宿泊しました。
テントをたたみ、ザックに荷物をまとめます。
この日から2日間かけて、礼文島の最北端「スコトン岬」から、最南端「知床」をめざします。
全行程で37kmほどのロングトレイルです。
とくに1日目のこの日は、20km以上を歩かなければなりません。
さあいくぞ、と気合をいれてザックを背負った瞬間、思いました。
「重い!無理!20kmは絶対ムリ!」
すぐに荷物を降ろして、次のキャンプ場行きのバスをさがします。
運よくバスがあったので、一旦キャンプ場に荷物をおろしてから、最北端のスコトン岬をめざすことにします。
ああ、情けない。
もっと荷物が軽かったらなあ。
ウルトラライトハイキングに興味を持ったのは、これがきっかけでした。
その辺りのことは、こちらの記事に書いています。
というわけで、バスに乗り込みます。
バスの中で、「久種湖岬キャンプ場」で近くにテントを張っていた外国の人に話しかけられます。
ドレッドヘアーに大きめのピアス。
芸術家とか旅人かなあと思って聞いてみると、フランスの高校で哲学を教えているみたい。
長期休暇で日本に来ているんだよって言ってました。
すでに礼文島に何泊か泊まっていて、今日歩く予定の「8時間コース」も歩いたと言います。
利尻山が見えたので、「礼文島の山は低いけど、利尻島の山はだいたい2000mぐらいあるんだよ。」と言おうとしたのですが、2000mを、ずっと「twenty hundred」と言っていました。
自慢げな「twenty hundred」がバスに響き渡ります。
本日宿泊予定の「緑ヶ丘公園キャンプ場」に着きました。
管理人に人には、夕方着く予定と言っていたので、「すごく早かったですね」と驚かれてしまいました。
「いえ、これから歩くのです。」と事情を説明して、荷物を置かせてもらいます。
それでは、ふたたびバスに乗って「スコトン岬」を目指します。
スコトン岬
10:20 スコトン岬
荷物をおろして、身も心も軽くなったところで、ようやく出発です。
ここが、礼文島の最北端「スコトン岬」です。
この海峡の向こう側には、樺太があるのかと思うと不思議な気分です。
目の前の島は、「海驢島」と呼ばれる島で、11月~4月の間にトドが集まるそうなのですが、この日は季節はずれのせいか見ることはできませんでした。
岬の先には、「民宿スコトン岬」が。
すごいロケーションですね。
スコトン岬には、売店とトイレがあるので、ここで準備して出かけるのがいいかもしれません。
ここから「岬めぐりコース」を歩いていきます。
始めは車道で、まっすぐ伸びた舗装路が続きます。



なんだか、別の時代の異国に来た気分です。
礼文島はこれまで行った島の中でも、一番「異国感」があるかもしれません。
未舗装の道へ入っていきます。
色とりどりの花が咲き乱れています。
その奥には、きれいな形をした浜が見えます。
ゴロタ岬
11:30 ゴロタ岬
ゴロタ岬は霧がかかって、何も見えません。
栄養補給して、すこし休憩します。
草原が広がります。
草原と海岸線の景色が、目の前にいっきに広がります。
思わず声が出ました。
すこし強い風が体を通り抜けって、最高の開放感です。
ここの光景は100年前もほとんど変わらないんだろうなと思うと、タイムスリップしたような感覚になります。
民家を通ります。
「8時間コース」はほとんど自然道を歩くので、こういう道はルート上にほとんどありません。
きれいな岬です。
波に浸食されたのでしょうか。荒々しい姿です。
これなんだろ。
「澄海岬(すかいみさき)」まで、もう少しです。
澄海岬(すかいみさき)
13:10 澄海岬
澄海岬に到着です。
礼文島の名所の1つです。
弧を描く入江に、きれいな海の色が映えるスポットです。
海の透明度が高く、海底の様子がうかがえます。
ここから先は「8時間コース」を歩きます。
澄海岬には、売店やトイレがあるのでここでの休憩をおすすめします。
この先はルート上に売店がなく、トイレも宇遠内漁港までありません。
草原が続きます。
礼文島では水資源を守るために植林が行われています。
きびしい気象から木を守るために、防風柵が設置されています。
長い1本道。
ネットで見たら、礼文島は草原で歩きやすそうなコースだったので、半ズボンで来たのですが、これがまちがい。
下草が歩くたびに足にふれて、かゆいのです。
ハイキングは長そで長ズボンが鉄則であることを思い出しました。
草原から森に変わってきました。
そして、完全な森へと変わります。
実は礼文島は、もともとは深い森が広がる島でした。
それが、明治時代に山火事が頻発し、さらに伐採により森が消失し、現在のようなササ原が広がったのだそうです。
このあたりは、礼文島の森の面影を残す貴重なエリアなんですね。
道は次第に険しく、霧も濃くなってきました。
小さな沢がありました。
アナマ川
16:10 アナマ川
えっこの先崖じゃんと思ったら、「8時間コース」の看板が。
振り返ると、深い谷に川が細く流れています。
これがアナマ川です。
ルートの反対側です。
断崖絶壁が続いていますね。
本当にここを下りるのですか?
やっぱり道間違えてませんか?
あってました。
急斜面にしっかりロープが垂れています。
もうこの頃には膝が笑いまくっていたので、慎重に下りていきます。
海岸線に出ました。
最初は浜だったのですが、しだいに海岸線の岩場を歩くようになります。
岩を登ったり下りたりで、波も近いので、これは完全にルート間違えたわと思っていたら、
あってました。
振り返ると、こんな感じです。
よく歩いてこれたと思います。
宇遠内漁港
16:50 宇遠内漁港
宇遠内漁港に着きました。
地元の方々が昆布を並べて干していました。
夕暮れ時に昆布を並べる姿は、日本の原風景を見た感じがしました。
海岸線から再び森へ入り、緑ヶ丘公園キャンプ場を目指します。
「香深井林道」と呼ばれる道で、整備された道なのですが、ここで最後の試練を味わうことになります。
それがアブ地獄。
大量のアブがどこからともなくなってきて、一斉に襲い掛かってくるのです。
このアブさされたら結構痛くて、しかも強いかゆみが続くのです。
半ズボンだった私は、アブから逃げ切るため、タオルを振り回しながら、狂ったように走り出しました。
舗装路まで出て、なんとかアブを振り切ります。
緑ヶ丘公園キャンプ場
18:00 緑ヶ丘公園キャンプ場
ようやく緑ヶ丘公園キャンプ場に到着!
「うすゆきの湯」で汗を流し、「炉ばた ちどり」へ
この日はどうしてもお風呂入りたいなあと思ったので、キャンプ場で自転車を借りることにしました。
聞くと、一番近くのお風呂は香深にある「うすゆきの湯」で、片道20分以上とのこと…。
遠いがしかたない。いきましょう!
うすゆきの湯
礼文島温泉、うすゆきの湯
うすゆきの湯でさっぱりした後は、その近くの「炉ばた ちどり」へ。
炉ばたで焼いてくれる「ホッケのちゃんちゃん焼き」が本当においしい!
疲れた身体にしみわたります。
【北海道グルメ】礼文島 炉ばた ちどり!名物ホッケのちゃんちゃん焼き | 索楽
3日目は「礼文林道コース」と「桃岩展望台コース」を通って、最南端の「知床」を目指します。